食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02390050149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、着色料としてのリコピンの使用に関する科学パネルの意見書を公表 |
資料日付 | 2008年4月15日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は、着色料としてのリコピンの使用に関する科学パネルの意見書を公表した。科学パネルは、食品に使用する着色料、合成リコピン及びBlakeslea trispora由来の合成リコピンの安全性を評価するよう欧州委員会から要請を受けた。更に、全ての食品用着色料再評価において、トマト由来のリコピンの再評価が含まれていることから、科学パネルは、様々な原料由来のリコピンの使用に関する安全性について評価を行うことを決定した。 トマト由来リコピン又は合成リコピンによる動物及びヒトにおける介入実験の結果、これらのリコピンは生体内で利用可能であることが示されたため、Blakeslea trispora由来のリコピンはトマト由来のリコピンと同程度に生体内で利用可能であると考えられる。 ラットの亜慢性毒性試験、慢性毒性試験などを始め、合成リコピンに関する種々の毒性試験の結果、それぞれの試験に基づいて50mg/kg体重/日~500mg/kg体重/日のNOAELが設定された。科学パネルは、1年間のラット試験の結果から得られたNOAEL(50mg/kg体重/日)を基に、安全係数100を適用してADIを0.5mg/kg体重/日と設定した。 JECFAで設定されたADIには、トマト由来のリコピンが含まれていないが、科学パネルは、トマト由来のリコピンの試験でのNOAELも50mg/kg体重/日と同様の範囲内にあるとして、このADIは全ての原料由来のリコピンに適用できるとした。 Blakeslea trispora由来のリコピンへの1日当たりのヒトの暴露量合計は平均で2~6mg、高摂取群で11~23mgとなる可能性がある。それゆえ、食品由来のリコピンと着色料由来のリコピンへの暴露量は、合計で最大43mgにも上る可能性があることは排除できない。しかし、これらの推計で得られた使用量は、現行のEU指令で着色料に許可された最大使用量よりも40~90%少なく、この着色料として使用されるリコピンの摂取推計量は控えめな仮定に基づいていることから、摂取量を過大評価している可能性がある。 また、リコピンを着色料として使用すると、リコピンの摂取量合計が大幅に増加する可能性があるが、本意見書で提示されている使用量は、現行EU指令で許可された最大使用量を下回っているため、自然原料由来リコピン及び着色料としてのリコピンを摂取しても、上記ADI(0.5mg/kg体重/日)の範囲内に収まると予想される。ただし、これは就学前の児童や就学児が高水準のリコピンを摂取した場合には当てはまらない。さらに、清涼飲料水(flavoured drinks)は、最大のリコピン源であり、大人の男性の66%がリコピンをこの清涼飲料水から摂取すると推計されるが、就学前の児童になるとこの値は90%以上にもなる。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Scientific_Opinion/afc_ej674_lycopene_op_en.pdf |