食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02350030325 |
タイトル | 米国衛生研究所(NIH)、バター香料の動物実験の結果を発表 |
資料日付 | 2008年3月17日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 米国衛生研究所(NIH)は3月13日、動物実験でバター香料が肺に有害であることが認められたと発表した。概要は以下のとおり。 1.米国環境健康科学研究所(NIEHS)は、合成バター香料であるジアセチルがヒトの閉塞性細気管支炎(OB)の原因に関係があるとされているため実験を行った。OBは電子レンジ用ポップコーンの包装工場で、相当な濃度の香料を吸引している作業員に近年みられる衰弱を伴う稀な肺の疾病である。 2ジアセチル蒸気を3ヶ月間吸引した実験用マウスは、OBの潜在的前駆病変であるリンパ球性閉塞性細気管支炎を発症した。NIEHSのDr. Morganによると、今回の研究はジアセチルのヒトの健康に関連するレベルでの呼吸器毒性を評価した最初の実験である。マウスは電子レンジ用ポップコーン包装工場の状況に相当する濃度と期間、ジアセチルに暴露させた。 3.これらの結果から著者らは、職場でのジアセチル暴露がOBの発症に寄与していることが示唆されたが更なる研究が必要と結論づけた。実験動物の吸引暴露は、ヒトの大気中毒性物質暴露を極めて厳密に再現しているが、マウスの鼻腔がヒトより反応蒸気に感受性が高い原因がマウスとヒトの身体構造上の違いによる可能性がある。もう一つの可能性は、マウスがもっぱら鼻で呼吸するということである。 4.マウスではジアセチル蒸気に対する反応が鼻及び上気道で広範囲に見られ、これによりヒトでは閉塞が見られる細気管支や微上気道肺深くに毒性濃度が浸透するのを防いでいるものと推測される。 5.国家毒性プログラム(National Toxicology Program-NTP)の本部はNIEHSにあり、合成バター香料及び主要2成分であるジアセチルとアセトインの吸引毒性データを得るため大規模な実験を予定している。NTPの研究は合成バター香料の毒性成分を正確に特定し、早期発見のためのバイオマーカーの究明の一助となるであろう。研究により得られたデータは公衆衛生及び規制当局と共有し、これらの化学物質の安全な暴露レベルを設定し、同物質を使用する職場での作業員の健康を保護するためのガイダンスを作成する。 Toxicological Sciences オンライン版(January 27 , 2008)に掲載されたアブストラクトは以下のURLから入手可能。 http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/kfn016v1?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=diacetyl&searchid=1&FIRSTINDEX=0&resourcetype=HWCIT |
地域 | 北米 |
国・地方 | 米国 |
情報源(公的機関) | 米国衛生研究所(NIH) |
情報源(報道) | 米国衛生研究所(NIH) |
URL | http://www.nih.gov/news/health/mar2008/niehs-13.htm |