食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02280500149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、飼料添加物サリノマイシンの非対象動物用飼料との交差汚染に関する科学パネルの意見書を公表 |
資料日付 | 2008年1月29日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は、飼料添加物サリノマイシンの非対象動物用飼料との交差汚染に関する科学パネルの意見書を公表した。 肉用鶏等の抗コクシジウム剤として使用が認可されているサリノマイシンは、ポリエーテルカルボン酸イオノホア剤である。配合飼料の製造時に、少量の飼料が製造工程に残留し、別の飼料を汚染することが一般的に知られている。今回、このような交差汚染の結果、非対象動物が当該飼料添加物に暴露することによる健康リスク、さらに、これらの動物由来食品への残留に関して評価を行った。 当該飼料添加物は、様々な非対象動の心血管系に影響を与えるなど、ポリエーテル系イオノホア化合物の作用機序と一致した中毒症状を引き起こす。特に七面鳥、複胃未発達の(pre-ruminant)子牛と牛、馬及び犬等は感受性が高い。肉用鶏に認可されている最大量(70mg/kg飼料)以下の当該飼料添加物が含まれている飼料を摂取して、いくつかの非対象動物に中毒症状が確認された原因は、種間相違、当該飼料添加物の安全域の小ささであると考えられる。それゆえ、肉用鶏に認可されている最大量の当該飼料添加物を摂取した場合、いくつかの非対象動物が中毒症状を引き起こし、健康上のリスクが生じる可能性があるとの結論に至った。 一方、交差汚染の結果、対象動物で認可されている最大量の10%の当該飼料添加物が非対象動物の飼料に混入しても、当該飼料添加物の摂取量は0.35mg/kg体重/日となり、NOAEL(0.5mg/kg体重)を下回る。しかし、犬は当該飼料添加物に非常に感受性が高いとされているが、急性経口暴露による馬の感受性は犬と比べて極めて高く、致死量は0.12~0.25mg/kg体重(交差汚染による混入率の3~6%に相当)となっている。それゆえ、交差汚染によって馬の飼料に当該物質が2%混入した場合、馬の健康に有害影響が生じる可能性がある。他の非対象動物に対する毒性効果はないとみられる。 動態研究によると、当該物質は人体に速やかに吸収され、大部分が代謝され、数日のうちに排出される。当該物質の牛乳への移行に関するデータは入手できなかったが、食事による消費者の当該物質への暴露量は、ADI(5μg/kg体重)をはるかに下回ることが推定されている。それゆえ、対象動物で認可されている最大量の10%の当該飼料添加物が混入した飼料に暴露した動物由来製品中の残留当該飼料添加物を摂取しても、消費者に健康上のリスクが生じる可能性は無視できるとの結論に至った。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Scientific_Opinion/contam_op_ej591_salinomycin_en.pdf |