食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02170020188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、水質基準値を超える飲料水中のバリウムに関する健康リスク評価意見書を公表
資料日付 2007年9月20日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は保健総局(DGS)の諮問を受け、飲料水に含まれるバリウムが水質基準値を超えている状況に関して健康リスク評価を行い、意見書(12ページ)を公表した(2007年9月20日付)。概要は以下のとおり。
1.背景
 公衆衛生法に定める原水及び飲料水については、それぞれの水質限界値・参考値に関する2007年1月11日付政令によりバリウム含有量が飲料水0.7mg/L、表層水原水1mg/Lと定められている。
2.リスク特性
 WHOは心臓病への影響を考慮して、バリウム含有量0.7mg/Lを指針としている。米国環境保護庁(EPA)はマウスとラットの実験で観察されたバリウムによる腎障害を考慮し、経口リファレンスドース(経口RfD)として0.2mg/kg(体重)/日を提唱している。バリウム摂取による健康リスクを評価するにはEPAの経口RfDが最も適切と考える。
3.ヒトのバリウム暴露の現状
(1)バリウムは水資源中に自然に存在するほか、流域における人為行動に伴い存在する。
(2)職業暴露を別にすれば、食品(固形物・飲料水)がバリウム暴露の主な媒介物である。
(3)フランスにはバリウムが食品を通じてどの程度摂取されているかを示すデータがない。
(4)カナダと英国で実施されたトータルダイエットスタディ(TDS)ではバリウム摂取量を2mg/日未満と報告している。
(5)SISE-EAUX(環境健康情報制度-水部門)ではフランスの水中最大濃度を2mg/Lに近い と報告している。
(6)バリウム塩は難水溶性であるためバリウムの水中濃度が2mg/Lを超えることは稀である。
4.結論と勧告
 フランスの水中濃度に近いバリウム濃度2mg/Lの水を摂取した場合、食事での総摂取量を考慮に入れてもヒトの暴露値は0.1mg/kg体重/日にしかならず、EPAの提唱する毒性参照用量0.2mg/kg体重/日に満たない。従って、バリウムの水質基準値を定める必要はない。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/EAUX2004sa0060.pdf