食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02100150343 |
タイトル | フランス衛生監視研究所(InVS)、フランス領アンチル諸島の有機塩素系殺虫剤及び保健衛生に関するプレスリリースを公表 |
資料日付 | 2007年9月18日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | フランス衛生監視研究所(InVS)は9月18日、フランス領アンチル諸島の塩素系殺虫剤及び保健衛生に関するプレスリリースを公表した。 有機塩素系殺虫剤(クロルデコンを含む)は、フランス領アンチル諸島でバナナの栽培に大量に使用されていた。これらの農薬には、健康に及ぼす潜在的リスクがあること及び環境中に大量に農薬が残留することで1969年からこれらの農薬の使用を制限し始め、次いで使用許可取り消しとなった。クロルデコンは、1993年9月にアンチル諸島でも使用禁止となった(フランス本国で禁止となった後、3年の特例移行期間をおいて、2度のサイクロンでバナナ農園が損壊した後に使用禁止となった)。 有機塩素系農薬の残留性により、これらの農薬はアンチル諸島の土中や住民体内に常に存在している。このことから、InVSが数年前からこの問題に関心をいだいて研究にあたり、2004年にアンチル諸島で使用された有機塩素系殺虫剤の毒性の危険に関る知見や毒性基準値を明らかにした報告書を公表している。同様に、「アンチル・ギアナ警報・監視公報(bulletin d’Alertes et de Surveillance Antilles Guyane (BASAG))」の2005年6月および2006年7月の議題でこの問題を取り上げた。これらの資料は公開されており、InVS(http://www.invs.sante.fr)およびアンチル・ギネア地方疫学検査作業班(Cire、http://www.martinique.sante.gouv.fr/accueil/cire/basag.htm)のウエブサイトで閲覧できる。 動物実験の結果及びクロルデコンに関しては、米国で起きた工場災害によって大量に暴露したヒトのグループの治験結果から主に肝臓毒性、神経毒性及び生殖毒性に関する知見を得た。これらの結果はアンチル諸島で記録された暴露量より大きな暴露量でのものである。現在では、アンチル諸島の殺虫剤への暴露とそこで実施された保健観察の所見との間の関連性は見出せていない(フランス本国との比較ではアンチル諸島での前立腺癌の絶対発生率は高く、これは住民の民族的な形質が大きく異なっていることで説明できる(米国にリスク要因に関る資料が豊富にある))。女性の出産数減少も同様に特に有意的なものではなく、生殖に関しては残留農薬の健康への影響以外の原因を際立たせたものとなっている。 しかしながら、より正確で詳細な知見を得るべく幾つかの研究が進んでおり、必要なら、予防措置を講ずることになる。フランス国立医学研究機構(Inserm)第625研究室が主導するTi Moun及びKaruprostate研究で、第1テーマは妊娠期病理学、子宮内成長、甲状腺機能、神経成長を、およびCireとマルチニーク協会が共同して第二のテーマのがんの疫学的研究で前立腺がんのリスク及びマルチニーク島におけるがんの地理的時間的分布の研究を行なっている。InVSは有機塩素系殺虫剤残留物が潜在的に健康に及ぼす影響を発見すべくアンチル諸島における監視を維持強化するものである。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | フランス |
情報源(公的機関) | フランス衛生監視研究所(InVS) |
情報源(報道) | フランス衛生監視研究所(InVS) |
URL | http://www.invs.sante.fr/presse/2007/communiques/chlordecone_180907/index.html |