食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02080030314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、意見書「乾燥海藻中の高濃度のヨウ素による健康リスク」を公表 |
資料日付 | 2007年9月5日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、意見書「乾燥海藻中の高濃度のヨウ素による健康リスク」(2004年6月22日付意見書の2007年6月21日付更新版/25ページ)を公表した。概要は以下のとおり。 1.評価対象 ライスや野菜の付け合せに使われる乾燥海藻は、ヨウ素を非常に多く含むことがある。食品サーベイランスで、ある製品からヨウ素が506mg/kg検出されたのを受け、BfRは乾燥海藻の健康リスクを評価した。 2.結論 当該製品を10g摂取すると、ドイツで安全だと判断されるヨウ素の耐容摂取量(0.5mg/日)の10倍という、過剰のヨウ素を摂取することになり、その結果、重篤な健康障害が引き起こされる可能性がある。ヨウ素を20mg/kg以上含む乾燥海藻は、健康を害する可能性があるため、流通させることはできないとBfRは判断する。 ヨウ素はヒトに必須の栄養素で、甲状腺ホルモンの重要な成分である。甲状腺ホルモンは、ヨウ素がなければ産生されない。甲状腺ホルモンは、成長、骨の形成、代謝、脳の発達の制御に関与している。ヨウ素は主に食品を介して摂取されるが、食品中のヨウ素含量は、地域により大きく異なる。ヨウ素の推奨摂取量は、その地域の住民がヨウ素を十分に摂取している(アジアや米国など)のか、あるいはヨウ素が不足している(ドイツなど)のかによって決められる。慢性的にヨウ素が不足すると、特に年配の人で甲状腺に結節ができる。そこで、海藻製品などによりヨウ素が突然過剰に供給されると、甲状腺機能亢進が起こり、代謝機能に生命を脅かす影響がある場合がある。通常に機能している甲状腺において、継続的に余剰のヨウ素があると、甲状腺ホルモンの産生が阻害され、その結果、甲状腺機能が低下し甲状腺腫が形成される可能性がある。それゆえドイツのヨウ素欠乏症撲滅にとり重要なのは、食品(塩など)へのヨウ素添加及びヨウ素に富む飼料である。食品へのヨウ素添加により国民のヨウ素欠乏は効果的に減少したが、ヨウ素の平均摂取量は未だ推奨量の3分の2である。 3.提言 乾燥海藻製品のヨウ素含量は特に高く、5~11 ,000mg/kg(乾燥重量)と、海藻の種類により含量は大いに異なる。消費者をヨウ素の多い海藻製品から保護するために、EUで統一した最大値を設定するよう提言する。さらに、消費者が当該製品によるヨウ素摂取量を算出できるよう、海藻製品の製造者及び販売者に、海藻の量、調理法、ヨウ素含量、ヨウ素の推奨最大一日摂取量についての表示を義務付けるべきであろう。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/cm/208/gesundheitliche_risiken_durch_zu_hohen_jodgehalt_in_getrockneten_algen.pdf |