食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu01680010160 |
タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、食品包装の印刷インキに含まれているベンゾフェノン及び4-ハイドロキシベンゾフェノンの食品への移行の調査結果を公表 |
資料日付 | 2006年11月15日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国食品基準庁(FSA)は11月15日、食品包装の印刷インキに含まれているベンゾフェノン及び4-ハイドロキシベンゾフェノンの食品への移行の調査結果を公表した。概要は以下のとおり。 1.背景 ベンゾフェノンは、UVインキの光反応開始剤(photoinitiator)として使用され、食品包装用インキの未反応物として残る可能性がある。4-ハイドロキシベンゾフェノンも光反応開始剤としてUVコーティング剤に使用されることがある。当該化合物は、食品包装用インキに使用され、包装材から食品へ移行する一次的汚染及び再生紙の製造工程でインキが十分取りきれずに再び紙の層に移行し、直接食品に触れることになる二次的汚染が考えられる。 インキ及びコーティング剤からの化学物質移行に関する特定のEU規制はないが、ベンゾフェノン及び4-ハイドロキシベンゾフェノンの組合せでの耐容一日摂取量(TDI)が0.01mg/kgとなっている。また、食品に接触するプラスチックに関するEU指令2002/72/ECにおいて、ベンゾフェノンの特定移行限度(SML)が0.6mg/kgとされている。 本調査の目的は、食品包装の印刷インキからの移行によるベンゾフェノン及び4-ハイドロキシベンゾフェノンの食品への暴露を検査するもの。 2.検査法 (1)第1回目の検査 2006年2~3月に北イングランドで購入した印刷紙又は印刷した板紙に直接又は間接的に接触する食品及び印刷ラベルが添付された包装材に包装された食品、350サンプルを試験した。購入したサンプルの内訳は、スナック食品類40サンプル、ケーキ類、チョコレート、ビスケット等35サンプル、パン類35サンプル等。 (2)第2回目の検査 印刷したプラスチックで包装した食品115サンプルを検査した。 食品を溶剤抽出して、質量分析器(GC-MS)を用いベンゾフェノン及び4-ハイドロキシベンゾフェノン抽出量を分析した。 3.結果 (1)第1回目の検査 4-ハイドロキシベンゾフェノンは、全く検出されなかった。健康リスクの懸念がないレベルのベンゾフェノンが、61サンプル(17%)で検出された。冷凍食品における食品への移行の可能性が高いことが判明し、冷凍食品製造会社及びパッカーのリスク低減の取組が必要と考える。 (2) 第2回目の検査 全てのサンプルは、包装に関する規則に合格しており、115サンプルのうち4サンプルにベンゾフェノンが検出された。最大検出量は0.15mg/kgで許容量の1/4に該当する。 当該調査書は、以下のURLから入手可能。 http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/fsis1806.pdf (PDF版46ページ) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
URL | http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2006/nov/inks |