食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01390240188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、「水の供給網におけるウイルス粒子の存在に係る分析結果の解釈に関する2006年1月23日付意見書」(6ページ)
資料日付 2006年4月19日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、水の供給網におけるウイルスゲノムの存在に係る分析結果の解釈について、保健総局から意見を求められた。
 この分析は、特に細胞培養では検出できない病原性ウイルスの粒子による飲用水の汚染レベルを知るための予備調査の一環として実施されたものである。管轄の保健当局は、本件について技術報告書を作成し、AFSSAに専門的判断を示すよう依頼した。この報告書では、サンプリング調査を行なった際にポリメラーゼ連鎖反応(PCR又はRT-PCR)によってカリシウイルス、A型肝炎ウイルス、アデノウイルス及びアストロウイルスのゲノムが検出されたことが明らかにされた。
 ウイルスゲノムの検出に使用されたPCR又はRT-PCRについては、疑陽性が出るリスクは低いことから、得られた結果は十分信頼できるものと考えられる。
1.微生物学的又は物理化学的な衛生基準
 微生物学的な衛生基準及び物理化学的な品質参照値は遵守されており、水サンプルの採取期間中と採取前には糞便による汚染は見られなかった。
2.環境、技術又はサンプリングの衛生に係る状況
 陽性サンプルの地理的な分布を考慮すると、浄水処理場から出てすぐの水にウイルスゲノムが含まれていた可能性が高い。入手可能なデータからは、今回の調査で検討された供給網の水が感染性因子に汚染していることを確認することはできなかった。 しかしながら、次の2点について注意を払う必要がある。
(1)分子生物学的検査によって検出されたウイルスのゲノムのいくつかは同時に、また他のいくつかは繰り返し見つかった。
(2)供給網の特定の地点では、塩素が残留していなかった。
3.疫学データ
 入手可能なデータからは、A型肝炎又はウイルス性胃腸炎の症例と、該当する水の摂取を関係付けることはできない。
4.感染性の基準
 ゲノムが水から検出されたウイルスの感染性について何らかの情報を与えてくれるような分析は実施されていないことから、この点について判断を下すことはできない。
 結論は以下のとおり。
①提出されたデータからは、技術報告書で示された分子生物学的検査の陽性結果について解釈することはできず、従って現状では感染リスクについて何らかの結論を下すことはできない。
②このような状況においては、微生物の潜在的な汚染源を持続的に管理できることを証明できるようしかるべき期間、水及び水の製造工程のサーベイランスに重点をおくことを勧告する。
③似たような状況が発生した場合、資料を集める目的で、分子生物学的検査の陽性結果及び検出されたウイルスの感染性に関する情報を疫学情報と付き合わせることが有益であろう。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/34642-34643.pdf