食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01390120149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、殺虫剤ジクロルボスに関する科学パネルの意見書を公表
資料日付 2006年4月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)の科学パネルは、有機リン殺虫剤ジクロルボスに暴露したラットやマウスの腫瘍形成の作用機序を確認し、閾値を設定することが可能かどうか、また、ヒトにも腫瘍が発生するかどうかに関して評価するよう要請を受けた。
 マウスとラットへのジクロルボスの経口及び吸入投与実験の結果、2例を除き、ほとんどの場合、腫瘍形成の証拠は得られなかった。また、実験では、雄のラットに単核細胞白血病、マウスに前胃腫瘍形成の増加などが観察された。科学パネルがデータを考察した結果、マウスにおける前胃腫瘍形成の例外はあるものの、ジクロルボスによって腫瘍形成が増加したという証拠はない、と結論を下した。なお、マウスの前胃における反応は、全身暴露というよりも局所暴露の結果であると考えられる。
 データから、ジクロルボスはin-vitroで変異原性をもつことが明らかとなったが、そのメカニズムは明確になっていない。ジクロルボスによってマウスの前胃に腫瘍が形成される作用機序を確認するには裏づけが十分ではなかったが、作用機序に関係なく、ジクロルボスの局所濃度が高かったために前胃に腫瘍が形成されたと思われる。前胃の腫瘍形成に閾値はあるが、データから、推奨用量のジクロルボスを使用することで腫瘍形成がおこることはないことが示された。さらに、前胃以外の組織では、ジクロルボスの濃度が腫瘍を形成する水準に到達する前に、深刻な全身毒性が引き起こされる。これはつまり、前胃が腺胃や食道よりもかなり長く、食物を留めておくからだと考えられる。
 なお、本文は以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.eu.int/science/ppr/ppr_opinions/1452/ppr_op_ej343_dichlorvos_en1.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.eu.int/science/ppr/ppr_opinions/1452_en.html