食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu01280750336 |
タイトル | オランダ農業・自然・食品安全省、家畜飼料のダイオキシン汚染に関する議会への調査報告文書を公表 |
資料日付 | 2006年1月31日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | オランダ農業・自然・食品安全省のベールマン大臣は1月31日、家畜飼料のダイオキシン汚染の調査結果に関する下院議長宛の文書を公表した。概要は以下のとおり。 ①今回の家畜飼料のダイオキシンの汚染は、ダイオキシンに汚染されている粗製塩酸を用いて豚脂が製造され、このダイオキシン汚染豚脂が混合飼料の原料に使用されたことによることが次のような調査によって確認された。 ②オランダ食品・消費者製品安全局(VWA)はRIKILT食品研究所に対し、混合飼料メーカーであるBouman社が2基のサイロに貯蔵している飼料用豚脂の分析を依頼した。また、Bouman社は2005年11月に輸入した全ての豚脂船荷の試料を保管していた。 ③この結果、1基のサイロの豚脂から52ngTEQ/kg 脂肪という高濃度のダイオキシンが検出され、別の1基の豚脂からは耐容量以上のダイオキシンは検出されなかった。2005年11月15日に入荷した豚脂の試料からは400ngTEQ/kg 脂肪が、同月17日に入荷した豚脂試料からは220ng/kg 脂肪のダイオキシンが検出された。これらの豚脂はそれぞれ1基または2基のサイロに貯蔵された。これらの豚脂はベルギーのProfat社から輸入したものであり、11月15日以前と17日以後に同社から輸入した豚脂からは耐容量以上のダイオキシンは検出されなかった。 ④この分析結果から、2005年11月中旬に何らかの豚脂製造上の事故による汚染が疑われた。また、混合飼料中の汚染の程度はダイオキシン汚染豚脂の混合割合に左右されるものと考えられた。 ⑤2005年11月中旬の豚脂製造過程におけるダイオキシン汚染状況は、ベルギー連邦食品庁(FAVV)の調査結果によって確認された。即ち、ベルギーのPB Gelatin社は当該豚脂を2005年10月6~28日に製造しており、その際、ダイオキシンで汚染されている粗製塩酸を使用していた。この塩酸をPB Gelatin社に納入している製造メーカーでは、納入した塩酸を製造している期間、一時的に塩酸のろ過装置が故障していたことが確認された。この結果、PB Gelatin社はダイオキシン汚染豚脂を製造し、これをProfat社に納入、次いでProfat社が混合飼料メーカーであるBouman社に輸出したという流通経路が判明した。 ⑥VWAの調査により、汚染豚脂は豚と家禽用の混合飼料のみに使用され、オランダ国内では2005年11月15日から2006年1月24日の間に、汚染度の異なる混合飼料を250ヶ所の農家および企業が受領していたことが追跡確認された。Bouman社は一部、ドイツとベルギーにも輸出していた。 ⑦予防的見地から、VWAはこれら汚染飼料を使用した農場を封鎖し、そこの家畜からの肉と卵を対象に、ダイオキシンが耐容量を超えていないかについて分析を行う。汚染豚脂の混合割合から、2005年11月15日以降現在までに、当該飼育家畜がと畜され、基準値を超える家畜製品が出荷された可能性を排除することはできない。とはいえ、VWAの専門官は消費者の健康リスクはないものと考えている。 ⑧今回のダイオキシン汚染はこれまで知られていないケースであるが、企業はダイオキシンを定期的に検査しているにもかかわらず、その検査で汚染を検出できなかったことは問題である。今回の事故から、企業が実施する検出方法についてさらに検討する必要があるという問題が提起された。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | オランダ |
情報源(公的機関) | オランダ農業・自然・食品安全省(LNV) |
情報源(報道) | オランダ農業・自然・食品安全省(LNV) |
URL | http://www9.minlnv.nl/servlet/page?_pageid=675&_dad=portal30&_schema=PORTAL30&p_item_id=119022 |