食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu01270010110 |
タイトル | カナダ保健省、トランス脂肪酸に関するファクトシートを公表 |
資料日付 | 2006年1月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | カナダ保健省は1月23日、トランス脂肪酸に関するファクトシートを公表した。概要は以下のとおり。 1.脂肪は生体に必須脂肪酸とエネルギーを提供する重要な食事成分であり、脂肪酸は次の4タイプに分類される。 ①多価不飽和脂肪酸:植物油、魚、魚油、アマニ種子、大豆、ウォルナッツに多く含まれる。 ②一価不飽和脂肪酸:オリーブ油、ナタネ油、高オレイン酸ヒマワリ油、アボカド、カシューナッツ、アーモンド、ピーナッツに多く含まれる。 ③飽和脂肪酸:ココナッツ、パーム油、パーム核油、動物性脂肪、バター、チーズに多く含まれる。 ④トランス脂肪酸:自然界では乳製品、牛肉、めん羊肉に少量含まれる。トランス脂肪酸は液状油の精製時に生成され、また液状油をマーガリンやショートニングといった固体脂に変換させるときに行われる部分水素添加操作の過程で生成される。 2.飽和脂肪酸やトランス脂肪酸含量の多い油脂を用いた食品は保存期間が長く、また食品固有の組織や芳香の生成に関与し、多くのベーカリー製品やスナック類の嗜好をそそる効果がある。 3.一般に、多価および一価不飽和脂肪酸は心臓疾患のリスクを低下させる効果があるのに対し、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸はそのリスクを高めることから、生体にとって望ましくない油脂である。トランス脂肪酸は①心臓疾患のリスク因子であるLDLコレステロールの血中濃度を高め、②心臓疾患を防ぐ作用のあるHDLコレステロールの血中濃度を低下させる。一方、飽和脂肪酸はLDLとHDLコレステロール両方の血中濃度を高める。 4.カナダ国民の食生活では、大部分のトランス脂肪酸は、ショートニング、マーガリンを使用したフライ食品やベーカリー製品に由来する。そのような食品としてはクラッカー、クッキー、ドーナッツ、ケーキ、焼菓子、マフィン、クロワッサン、スナック食品、フレンチフライ、、パン類などが含まれる。また、乳製品や牛肉、めん羊肉には低含量(脂肪の2-6%)、精製液状油には微量(油脂の0.5-2.5%)のトランス脂肪酸が含まれている。 5.トランス脂肪酸による健康リスクを最少のものとするには、以下のような手段によってそれを含む食品の摂取を減らす必要がある。 ①フライ食品や脂肪含量の高いベーカリー製品の摂取を避ける。 ②カナダ食生活指針(Canadas Food Guide to Healthy Eating)の助言に従った食生活を行い、低脂肪乳製品や低脂肪の食肉を摂取する。 ③加工食品の表示をチェックし、トランス脂肪酸の量や部分水素添加油という表示に注意する。 ④トランス脂肪酸フリーや非水素添加油と表示されているマーガリンを選択する。 ⑤フライ食品の摂取を減らす。フライ食品の調理に当たっては一価不飽和脂肪酸含量の高い健康的な油脂を使用する。油脂の再使用は2-3回以内とする。 ⑥野菜、果実、魚介類、全粒パン製品、穀類、豆類、ナッツ類を多く摂取することにより、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取量を低下させる。 |
地域 | 北米 |
国・地方 | カナダ |
情報源(公的機関) | カナダ保健省(Health Canada) |
情報源(報道) | カナダ保健省(Health Canada) |
URL | http://www.hc-sc.gc.ca/iyh-vsv/food-aliment/trans_e.html |