食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu01030180325 |
タイトル | 米国衛生研究所(NIH)による鳥インフルエンザ集団発生への介入の影響をシミュレーションするモデルの研究紹介 |
資料日付 | 2005年8月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 米国衛生研究所(NIH)が支援する国際チームによる東南アジア地域における鳥インフルエンザのヒトへの感染に関わる2件のシミュレーションモデル研究論文がNature(8月3日号)とScience(8月5日号)に掲載された。 信頼度を高めるため両方のモデルとも、人口密度、居住面積、年齢分布、通勤距離等はタイの詳細なデータに基づいている。シミュレーションモデルではいずれも複数の公衆衛生対策を注意深く選択し、組み合わせ、早期に実施すれば鳥インフルエンザ集団発生の拡大を阻止できる可能性があるとの結果となっている。 ①Nature誌掲載論文:著者、Neil M. Ferguson , Imperial College , London et al タイ及び周辺諸国に居住する85百万人を対象にしたシミュレーションモデル。抗ウイルス治療の対象を社会的・地理的に絞り込み、対象者と行動制限など他の介入策の組み合わせの有効性を検証した。モデルによる結果では3百万人分の抗ウイルス薬の国際的な備蓄と他の介入策との組み合わせにより流行を封じ込めることが可能となった。感染者及びその周辺住民への処置、学校と職場の閉鎖は90%の確率で流行を阻止できる。最初の症例の早期発見と公衆衛生対策の迅速な導入が重要である。 ②Science誌掲載論文、著者:Iran M. Longini , Emory University Rollins School of Public Health et al 東南アジア農村部の50万人とこれら個人の地域内移動の情報を基にしたモデル。封じ込め戦略は、同じ社会的ネットワーク内の者への抗ウイルス薬投与、集団発生前のワクチンの予防接種、感染者の自宅や近隣の移動禁止、及びこれらの組み合わせなどを含む。モデルによると流行前に人口の半数に低効果ワクチンを接種することは他の封じ込め策の効果を大いに高め、最初の患者発生から2週間後に導入した抗ウイルス治療と移動禁止措置は1 ,000人当たり1症例未満の発症に感染拡大を阻止することができた。 タイ及び周辺国の感染拡大と300日をかけた回復の模様の動画は次のURLから入手可能 (http://www.nigms.nih.gov/news/releases/videos/ferguson_video_1.ram) 複数の対策の組み合わせにより感染拡大前に90日で封じ込めることができた模様の動画は次のURLから入手可能 (http://www.nigms.nih.gov/news/releases/videos/ferguson_video_2.ram) この研究発表を受けてWHOは以下の声明を発表した。 両方の論文とも早期の対象を絞り込んだ抗ウイルス薬治療と社会的接触の制限により流行を最小限に食い止めることができることを示唆しており、WHOと加盟国の公衆衛生当局にとって非常に喜ばしいことである。抗ウイルス薬や公衆衛生的措置による流行の抑制は、有効なサーベイランスとリスク保有国での早期報告に依存するものである。 (http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2005/s08/en/index.html) |
地域 | 北米 |
国・地方 | 米国 |
情報源(公的機関) | 米国衛生研究所(NIH) |
情報源(報道) | NIH |
URL | http://www.nih.gov/news/pr/aug2005/nigms-03.htm |