食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01030120294
タイトル WHO西太平洋地域事務所、中国四川省での豚連鎖球菌症の集団発生を受けてサイトを公表
資料日付 2005年8月2日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  WHO西太平洋地域事務所は、中国四川省での病気の集団発生を受けてサイト「豚連鎖球菌(Streptococcus suis)」を立ち上げた。
(http://www.wpro.who.int/health_topics/streptococcus_suis/)
 そのサイトでは、ファクトシート、四川省感染地図及びプレスリリース等について公表されている。
①豚連鎖球菌ファクトシート
 豚連鎖球菌は、世界の豚飼育地域で見られる細菌である。豚に最もよく見られるが、時折イノシシ、馬、犬、猫及び鳥にも見られる。ヒト感染の初報告は1960年代で、その後増加傾向にある。しかし、その増加傾向は、病気の発生率の真の増加を反映しているのか、医者の認識の高まりで以前より頻繁に診断されるようになったことによるものか定かではない。
 感染しても豚では通常は症状が顕れないが、敗血症、髄膜炎及び関節炎となる可能性がある。若齢の豚が最も高いリスクを有するが、感染は全ての月齢群で起こりうる。換気の悪い飼育環境のような最善とは言い難い環境(suboptimal condition)で飼育されている豚に感染が起こりやすい。
 無症状の感染豚は一般的にその扁桃に豚の連鎖球菌を保菌し、群れ内の感染原因となる。感染した豚にはある種の抗生物質が効果を示す。ワクチン使用も可能であるがその効果は不明である。
 豚の連鎖球菌は東南アジアのいくつかの地域に居住する人に細菌性髄膜炎を引き起こすが、欧州での発見はまれである。通常は集団発生を起こすことはなく、孤発的に発生する。感染を引き起こす最も重要なリスク因子は、豚もしくは生の豚製品との接触であり、農民、獣医師、と畜作業員及び肉屋がその典型である。脾臓を除去等の免疫抑制状態にある者も高いリスクにある。
 ヒトへの感染は、おそらく小さな擦り傷など皮膚に受けた傷を通してであろう。しかし、いくつかの症例では 経口摂取もしくは結膜のような粘膜を通しての感染が疑われている。潜伏期間は数時間から3日で、ヒトでは発熱と頭痛などの髄膜炎の兆候が見られる。診断方法は、脳脊髄液、血液もしくは関節液からの細菌分離である。早期であれば、抗生物質治療で回復する。
 深刻な集団発生では、動物の移動とと畜に厳しい管理が求められる。次なる防御は、高いリスクにある人々で警戒を高めることである。WHOは、豚肉内部が70℃に達するように調理、もしくは肉汁が透明になるまで調理することを薦める。
(http://www.wpro.who.int/media_centre/fact_sheets/fs_20050802.htm)
②四川省感染地図最新情報(8月8日付け) 
 報告された豚の連鎖球菌症の症例が示されており、これら症例には疑い症例、臨床的に診断された症例及び研究所で確認を受けた症例が含まれている。
(http://www.wpro.who.int/NR/rdonlyres/730601F9-A94B-4B90-A849-A338CA9DCDAC/0/sichuanoutbreakasofaug8.jpg)
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) WHO
URL http://www.wpro.who.int/health_topics/streptococcus_suis/