食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu00980130149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中のセミカルバジドに関する科学パネルの意見書
資料日付 2005年7月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  食品中のセミカルバジド源には、いくつかの発生要因が確認されている。動物性医薬品ニトロフラゾンの代謝によって生成される場合、瓶の金属製蓋に使用される密閉用パッキングからの溶出(アゾジカルボンアミドの熱による変性)、アゾジカルボンアミドを添加した小麦、卵や食品添加物カラギナンなどの処理工程で使用される次亜塩素酸塩などである。
 ただし、EUでは、動物性医薬品ニトロフラゾンの使用は違法であり、また小麦処理剤としてアゾジカルボンアミドを小麦に添加することも禁止されている。さらに、今のところセミカルバジドの最大暴露原因とされている金属製蓋の密閉用パッキング中のアゾジカルボンアミドに関しては、2005年8月2日から、食品接触物質への使用が禁止されることになっている。
 卵製品を大量に消費する場合、セミカルバジドの暴露は最大で0.008 μg/kg bw/dayと予測される。また、食品添加物カラギナンの場合、ADIまで摂取しても、セミカルバジドの暴露は最大で0.005 μg/kg bw/dayと予測される。
 セミカルバジドの毒性については、その発がん性がマウスで示されたものの、ラットでは示されなかった。近年報告された実験結果から、セミカルバジドはin vitroで弱い遺伝毒性を示したが、in vivoでは示さないと科学パネルは最終的に判断した。
 In vivoでの遺伝毒性と、まもなくセミカルバジドの最大発生要因である密閉パッキングへのアゾジカルボンアミドの使用禁止が実行されることを考慮すれば、食品摂取によるセミカルバジド暴露は、大人だけでなく子供にとっても極めて低くなると予想される。また、動物実験で腫瘍を形成する用量と、子供を含め人間の暴露量には、少なくとも5桁の大きな安全域が存在する。それゆえ、発がん性の観点から、食品中のセミカルバジド用量は、人間の健康にとって大きな懸念は引き起こさないと科学パネルは結論を下した。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) EFSA
URL http://www.efsa.eu.int/science/afc/afc_opinions/1005/afc_op_ej219_semicarbazide_en1.pdf