食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu00840130294 |
タイトル | WHO週間疫学報告2005年Vol.80、No.11より「細菌性赤痢:疾病発生様相、疫学及び症例管理」 |
資料日付 | 2005年3月18日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | WHOは、週刊疫学報告2005年Vol.80、No.11をリリースした。その中で、「細菌性赤痢:疾病発生様相、疫学及び症例管理」を記載し、多くの発展途上国では引き続き細菌性赤痢が健康上の大きな問題であるとし、地域限定的に発生している現状を受けて、その原因菌の薬剤耐性問題等を取り上げている。概要は以下のとおり。 WHO、バングラディッシュの下痢性疾患国際研究センター(the International Centre for Diarrhoeal Disease Research、Bangladesh、ICDDR ,B)の代表者等が参加した細菌性赤痢ワークショップが2004年2月16~18日にかけて開催され、サーベイランスの改善と制御に用いる実践的な措置を強調した。 1980年来、ICDDR ,Bは下痢性疾病のサーベイランスを実施している。志賀赤痢菌I型(SdI)の感染は10年サイクルで発生していると考えられる。新しいサイクルごとに地域限定的に発生している菌株は治療に用いる抗菌性物質に対して耐性を獲得しているように思われる。現在、殆どの全てのSdIは、ナリジクス酸と一般的に用いられる抗菌性物質に対して耐性を有している。最近では、シプロフロキサシン(ciprofloxacin)とその他の新規キノロン類に耐性を有するSdIによる赤痢のアウトブレイクがバングラディッシュ、インド及びネパールで起きている。これらのアウトブレイクは、シプロフロキサシンに耐性を持つ菌株による細菌性赤痢の新しい地域限定的流行の始まりの前触れかもしれない。環境調査からは、ヒトから志賀赤痢菌が単離されない場合を含めて、細菌性赤痢菌が環境から採取した水サンプルに見出されている。 抗菌性物質を細菌性赤痢に用いれば下痢症状などは緩和する。しかしながら抗菌性物質治療にはその地域で局地循環している菌株の抗菌性物質耐性のパターンについての知識が求められる。 細菌性赤痢の状況の検討により、赤痢の制御に用いるWHOの諸ガイドラインの改訂が求められている。諸ガイドライン改訂における主要な論点は以下のとおり。 ①SdIのみではなく下痢性疾病一般の制御に用いるガイドライン作成の必要性。 ② 細菌性赤痢の諸症例を治療する際に推奨される抗菌性物質を変更する必要性。 ③ 手洗い実践に的を絞った措置を強調する必要性。 ガイドラインの改訂は現在行われており、改訂済みのものは近く入手可能となる。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 世界保健機関(WHO) |
情報源(報道) | WHO |
URL | http://www.who.int/wer/2005/wer8011/en/ |