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食品安全委員会e-マガジン 第225号


食品安全委員会e-マガジン 第225号


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 食品安全委員会e-マガジン 第225号 平成23年2月14日
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┃今週の話題┃
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★「鳥インフルエンザについて」を更新しました。
http://www.fsc.go.jp/sonota/tori20110122.pdf

★2月7日(月)より「食品健康影響評価技術研究」平成23年度
新規研究課題の募集を開始しました。
http://www.fsc.go.jp/senmon/gijyutu/annai_23_ouboyouryou.html

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【 目 次 】

1.食品安全委員会などの開催結果

・第366回食品安全委員会
・専門調査会【農薬】【企画】【肥料・飼料】【微生物・ウイルス】

2.食品安全委員会などの開催案内

・第367回食品安全委員会
・専門調査会【農薬】【化学・汚染】【動薬】

3.リスクコミュニケーション

・意見交換会などの開催結果

4.専門委員だより
  「特定保健用食品の形状と安全性」
  新開発食品専門調査会専門委員 梅垣敬三
  (独立行政法人国立健康・栄養研究所)

5.その他

・「食品健康影響評価技術研究」平成23年度新規研究課題の募集
について

【目次おわり】

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1.食品安全委員会などの開催結果
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■第366回食品安全委員会

日時:平成23年2月10日(木)14:00~14:44
傍聴者:4名
議事概要:
(1)食品安全基本法第24条に基づく委員会の意見について
1)農薬「トリアゾホス」に係る食品健康影響評価について
・「トリアゾホスの一日摂取許容量(ADI)を、0.00041
mg/kg体重/日と設定する。」との審議結果が了承され、リス
ク管理機関(厚生労働省)へ通知することとなった。
*殺虫剤で、日本国内での農薬登録はありません。ポジティブリス
ト制度導入に伴う残留基準値(いわゆる暫定基準)が設定されてい
ます。

2)農薬「トルフェンピラド」に係る食品健康影響評価について
・「トルフェンピラドのADIを、0.0056mg/kg体重/
日と設定する。」との審議結果が了承され、リスク管理機関(厚生
労働省)へ通知することとなった。
*殺虫剤で、キャベツ、もも等に使用し、はくさい、いちご等への
適用拡大申請がされています。

3)農薬「ベンチアバリカルブイソプロピル」に係る食品健康影響
評価について
・「ベンチアバリカルブイソプロピルのADIを、0.069mg
/kg体重/日と設定する。」との審議結果が了承され、リスク管
理機関(厚生労働省)へ通知することとなった。
*殺菌剤で、きゅうり、ぶどう等に使用し、すいか、かぼちゃ及び
アスパラガスへの適用拡大申請がされています。

4)農薬「マンジプロパミド」に係る食品健康影響評価について
・「マンジプロパミドのADIを、0.05mg/kg体重/日と
設定する。」との審議結果が了承され、リスク管理機関(厚生労働
省)へ通知することとなった。
*殺菌剤で、だいず、トマト等に使用します。はくさい、ピーマン
等への適用拡大申請及びホップへのインポートトレランス(国外で
使用される農薬等に係る残留基準)設定の要請がされています。

5)農薬「ヨウ化メチル」に係る食品健康影響評価について
・「ヨウ化メチルのADIを、0.005mg/kg体重/日と設
定する。」との審議結果が了承され、リスク管理機関(厚生労働省)
へ通知することとなった。
*殺虫剤で、メロン、トマト、くりに使用し、しょうが等への適用
拡大申請がされています。

6)遺伝子組換え食品等「チョウ目害虫抵抗性ダイズ
MON87701系統(食品)」に係る食品健康影響評価について
・「『遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準』に基づき
評価した結果、ヒトの健康を損なうおそれはないと判断した。」と
の審議結果が了承され、リスク管理機関(厚生労働省)へ通知する
こととなった。
*チョウ目害虫に対して抵抗性を持つダイズです。

(2)食品安全関係情報(1月15日~1月28日収集分)につい

・事務局から報告。

(3)その他
・既に評価が終了している動物用医薬品「グリチルリチン酸モノア
ンモニウム」及び「グリチルリチン酸モノアンモニウムを有効成分
とする牛の乳房注入剤(マストリチン)」の評価書について、一部
改訂の上、リスク管理機関へ通知することとなった。

※詳細はこちらをご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110210sfc

■専門調査会【農薬】【企画】【肥料・飼料】【微生物・ウイルス】

○第5回農薬専門調査会評価第四部会(非公開)
日時:平成23年2月4日(金)14:00~16:50
議事概要:
(1)エトフメセート
・継続審議となった。
*除草剤で、てんさいへの新規登録申請がされています。ポジティ
ブリスト制度導入に伴う残留基準が設定されています。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110204no1

○第37回企画専門調査会
日時:平成23年2月8日(火)10:00~12:00
議事概要:
(1)食品安全委員会が自ら食品健康影響評価を行う案件の検討・
選定について
・7件の物質(危害要因)について審議を行い、その結果、本年度
の「自ら評価」案件候補として、「加熱時に生じるアクリルアミド」
を食品安全委員会に報告することとなった。また、その他の案件に
ついては、ファクトシートを作成することによる情報提供を行うこ
ととなった。
(2)平成23年度食品安全委員会運営計画について
・審議の結果、一部修正の上、食品安全委員会に報告することとな
った。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110208ki1

○第44回肥料・飼料等/第19回微生物・ウイルス合同専門調査
会(薬剤耐性菌に関するWG)
日時:平成23年2月8日(火)15:30~17:40
議事概要:
(1)鶏に使用するフルオロキノロン系抗菌性物質製剤に係る薬剤
耐性菌に関する食品健康影響評価について
・事務局より、鶏に使用するフルオロキノロン系抗菌性物質製剤に
係る薬剤耐性菌に関する知見について説明後、食品健康影響評価の
方向性について審議され、専門委員からの意見を踏まえて、今後、
評価書(案)を作成していくこととなった。
*広範囲な抗菌活性を持っている抗菌性物質で、感染症の治療に使
用されています。
(2)その他
・事務局より「CODEX抗菌剤に関する特別部会(TFAMR)」
における、リスク分析ガイドラインの検討状況について報告された。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110202bv1

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2.食品安全委員会などの開催案内
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※開催案内は2月14日(金)12:00現在のものです。

■第367回食品安全委員会
日時:平成23年2月17日(木)14:00~
場所:食品安全委員会 大会議室
議題:平成23年2月15日(火)18:00頃にホームページに掲
載予定。

今後の食品安全委員会等開催予定はこちらをご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/iinkai/iinkai_yotei.html

■専門調査会【農薬】【化学・汚染】【動薬】

○第6回農薬専門調査会評価第二部会(非公開)
日時:平成23年2月15日(火)14:00~17:00
議題:
クレソキシムメチル
http://www.fsc.go.jp/osirase/nouyaku_annai_hyouka2_6.html

○第11回化学物質・汚染物質専門調査会清涼飲料水部会
日時:平成23年2月21日(月)10:00~12:00
議題:
清涼飲料水中の化学物質(ホウ素、セレン、マンガン、フッ素)の
規格基準改正に係る食品健康影響評価について
http://www.fsc.go.jp/osirase/kagaku_osen_seiryou_annai11.html

○第130回動物用医薬品専門調査会
日時:平成23年2月21日(月)14:00~17:00
議題:
フルニキシン、酢酸メレンゲステロール
http://www.fsc.go.jp/osirase/doubutu_annai130.html

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3.リスクコミュニケーション
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■意見交換会などの開催案内

○食品のリスクを考えるサイエンスカフェ(富山県)
日時:平成23年2月3日(木)14:00~16:15
場所:富山県民会館
主催:食品安全委員会・富山県
参加者:25名
プログラム:
◇話題提供1「サイエンスカフェってなに?・食品安全委員会が行
っているリスク評価って、なに?」
◇話題提供2「食中毒の予防(家庭でできる予防法)」
◇話題提供者との意見交換

概要:
最初に食品安全委員会事務局よりサイエンスカフェの概要と食中毒
原因微生物のリスク評価について、続いて富山県厚生部生活衛生課
の吉田毅氏より家庭でできる食中毒予防法の話題提供後、参加者か
らの「質問カード」をボードに貼り出し、参加者の皆さんに見てい
ただきました。参加者からは「ノロウイルスの食中毒は、なぜ冬に
多いのか。」、「鶏肉を生食する習慣がある南九州では、食中毒の
発生が多いのでしょうか?」「同じ食品を食べて食中毒になる人と
ならない人がいる理由は?」、など様々な疑問や意見が出され、熱
心な意見交換がされました。

※詳細は後日ホームページに掲載します。

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4.専門委員だより
  「特定保健用食品の形状と安全性」
  新開発食品専門調査会専門委員 梅垣敬三
  (独立行政法人国立健康・栄養研究所)
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 食品は誰でも自由に自己判断で利用できるものです。消費者に多
様な食品の選択基準を示しているものの一つとして、国が保健機能
表示を許可している特定保健用食品(トクホ)があります。トクホ
は、国が認めていることで絶対的な信頼がおかれ、薬のような作用
が期待されている状況もみられます。確かにトクホは科学的根拠に
もとづいて、成分だけでなく製品としての有効性や安全性が評価さ
れています。しかし、トクホはその名が示す通り、あくまで食品の
一つ。許可されたトクホ製品が有益になるかどうかは、「誰が、ど
のような目的で、どのように利用するか」に大きく依存し、乱用さ
れれば有害にもなります。
 そのようなトクホの安全性評価において、製品の形状は極めて重
要な要素になっていると思います。通常の食品ならば、「味や香」、
「私たちの嗜好性」、「嵩(かさ)」があるために、特定成分が過
剰な量になるまで摂取されることはありません。通常の明らかに食
品と判断できる製品ならば、美味しく食べることができ、必要な成
分が適切な量で補給できます。一方、錠剤やカプセル状の製品は、
特定成分を容易に摂取できるように設計されているため、利用状況
によっては特定成分が過剰な量で摂取される可能性があります。
 トクホ製品の有効性が、消費者によって過大評価されたり薬と誤
用される状況では、特に過剰摂取の影響が危惧されます。本来の食
品の特徴を持たない錠剤やカプセル状の製品は、そもそも食品のカ
テゴリーにはなじまないと思います。そのような理由から、少なく
ともトクホ製品については、錠剤やカプセル状がふさわしいかどう
かを再考する時が来ているように感じます。

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5.その他
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■「食品健康影響評価技術研究」平成23年度新規研究課題の募集
について

・平成23年度新規課題を平成23年2月7日(月)~3月3日(木)
の期間で募集しています。
http://www.fsc.go.jp/senmon/gijyutu/index.html

■食品安全委員会e-マガジンバックナンバー
http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/back_number.html

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(編集後記)
早いもので、年が明けてから1月半ほど経ち、寒さも先週あたり
から幾分緩んだかと思っていた矢先、週末は雪となりました。私
の住まいの辺りは、少しでも雪が積もると出歩くのが大変なこと
になります。歩くと滑るし、車も滑って危ないので乗れないし、
電車は止まってしまったり、遅れたりと。まだまだ、温かくなる
には暫くかかるようです。皆様、ご自愛ください。(ゴン)
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 食品安全委員会e-マガジン第225号は平成23年2月18日
(金)配信予定です。
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なお、送付頂いたすべての内容にお答えできない場合もありますが、
今後の参考とさせて頂きます。

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