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食品安全委員会e-マガジン 第220号


食品安全委員会e-マガジン 第220号


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 食品安全委員会e-マガジン 第220号 平成23年1月7日
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┃今週の話題┃
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★平成23年度食品安全モニターの募集について
http://www.fsc.go.jp/monitor/230107monitor-boshu.html

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【 目 次 】

1.年頭所感 食品安全委員会委員長 小泉 直子

2.食品安全委員会などの開催結果

・第361回食品安全委員会
・食品安全委員会ワーキンググループ
・専門調査会【動薬】【添加物】【農薬】【プリオン】

3.食品安全委員会などの開催案内

・第362回食品安全委員会
・専門調査会【微生物・ウイルス】【新開発】【農薬】

4.リスクコミュニケーション

・意見交換会などの開催案内
・評価案等に対するご意見・情報の募集【遺伝子】
・食品安全モニターからの報告(平成22年10月分)
・「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等(平成22年11月分)

5.その他

【目次おわり】

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1.年頭所感
  「食品安全委員会のリスク評価結果を“真の国民の健康保護”
  につなげるために」
  食品安全委員会委員長 小泉 直子
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 ひつじ年(平成15年)に設立された食品安全委員会は、「国民
の健康保護が最も重要」との観点から、中立公正な立場で科学に基
づくリスク評価を行い、7年半で約1000件の評価を終えました。
 振り返りますと、評価が最も困難であったのは、昨年の「食品に
よる窒息事故に関するリスク評価」ではなかったかと思います。食
品安全委員会が行うリスク評価は、通常、信頼できる多くの動物実
験結果等を精査・分析して影響の出ない量を求め、総合的に結論を
出していきますが、食品側の要因と食品以外の要因とが複雑に絡み、
有用な実験が行えない上、信頼し得る疫学調査結果もなかったこの
ケースでは、影響の出ないレベルを決めることができず、評価結果
をまとめることが大変難しかったのです。
 その結果、具体的な管理(規制)措置に直接結び付きにくかった
ものと思われます。しかし、食品安全委員会は、「食品による窒息」
という新たな評価対象について、その多くの要因をていねいに洗い
出し、可能な限り科学的に要因分析を行い、評価結果を示しました。
多くの要因の中で食品以外の要因、すなわち食べる人の咀嚼力など
の要因や、バイスタンダー(見守る人、居合わせた人)の知識や行
動などの要因が、窒息事故に大きく関与していることが確認されま
した。特に小児の事故については、両親等が小児に、その発育段階
に応じた食経験をさせて摂食機能の正常な発達を促すこと、正しい
食べ方を会得させること、そして、食事の際にそばでしっかり見守
ることが極めて大切なのです。
 食品安全委員会では、このリスク評価結果や予防法をホームペー
ジ、季刊誌等に掲載しています。これらが十分活用され、実際に窒
息事故防止につながってこそ、真の国民の健康保護が達成されたこ
とになります。痛ましい事故を減らすための取組や努力は、事業者、
リスク評価機関、リスク管理機関、国民一人一人のいずれにも必要
です。草木が伸びて地面を覆った状態を表す「卯」年の本年、こう
した「取組や努力」という草木が伸びて、窒息事故を覆って減少さ
せることにつながることを願い、新年の御挨拶とさせていただきま
す。

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2.食品安全委員会などの開催結果
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■第361回食品安全委員会

日時:平成23年1月6日(木)14:00~14:40
傍聴者:5名
議事概要:
(1)食品安全基本法第24条に基づく委員会の意見の聴取に関す
るリスク管理機関からの説明について
○添加物 2品目
1)trans-2-メチル-2-ブテナール  2)ピロール
・厚生労働省から説明。
・本2件について添加物専門調査会において審議することとなった。
*1)ラズベリー等のきいちご類、パッションフルーツ、マウンテ
ン・パパイヤ、たまねぎ、マルメロ等の食品中に存在し、牛肉等の
加熱調理により生成する成分です。欧米では、焼菓子、清涼飲料、
冷凍乳製品類、ゼラチン・プリン類、ソフト・キャンデー類、チュ
ーインガム等の様々な加工食品において香りを再現し、風味を向上
させるために添加されています。
*2)コーヒー、タマリンド、麦芽等の食品に天然に含まれ、牛肉、
鶏肉、ばかがい等の加熱調理により生成する成分です。欧米では、
焼菓子、肉製品、冷凍乳製品類、ゼラチン・プリン類、朝食シリア
ル類、ソフト・キャンデー類等の様々な加工食品において香りを再
現し、風味を向上させるために添加されています。

(2)遺伝子組換え食品等専門調査会における審議結果について
・「LEU-No.2株を利用して生産されたL-ロイシン」に関
する審議結果の報告と意見・情報の募集について
・担当委員の長尾委員及び事務局から説明。
・取りまとめられた評価書(案)について、意見・情報の募集手続
に入ることが了承された。
*栄養補給を目的とする食品、飲料及び調味料等に使用される食品
添加物です。

(3)食品安全基本法第24条に基づく委員会の意見について
・添加物「ピラジン」に係る食品健康影響評価について
「食品の着香の目的で使用する場合、安全性に懸念がないと考えら
れる。」との審議結果が了承され、リスク管理機関(厚生労働省)
へ通知することとなった。
*麦芽等の食品中に存在し、また、コーヒー、ココナッツ等の焙煎
及びえび、豚肉、牛肉等の加熱調理により生成する成分です。欧米
において、焼菓子、ハード・キャンデー類、ソフト・キャンデー類、
アルコール飲料、製菓材料、冷凍乳製品類等様々な加工食品に、香
りの再現、風味の向上等の目的で添加されています。

(4)平成23年度食品安全委員会予算案の概要及び定員要求結果
の概要について
・事務局から報告。

(5)食品安全モニターからの報告(平成22年10月分)につい

・事務局から報告。

(6)平成23年度食品安全モニターの募集について
・事務局から説明。
・平成23年度の食品安全モニターの募集手続を開始することとな
った。

(7)「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等(平成22年11
月分)について
・事務局から報告。

(8)食品安全委員会の12月の運営について
・事務局から報告。

・議事終了後、見上委員長代理より退任のご挨拶があった。

※詳細はこちらをご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110106sfc

■食品安全委員会ワーキンググループ

○第3回食品安全委員会高濃度にジアシルグリセロールを含む食品
に関するワーキンググループ
日時:平成22年12月27日(月)14:00~17:13
議事概要:
高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について
・関連文献及び「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全
性:当該食品に含まれるグリシドール及びその脂肪酸エステル類」
に関する評価書(案)について審議を行った。
*ジアシルグリセロールについてはこちらをご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/sonota/dag/dag_index.html

http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20101227so1

■専門調査会【動薬】【添加物】【農薬】【プリオン】

○第129回動物用医薬品専門調査会
日時:平成22年12月20日(月)14:00~17:10
議事概要:
(1)動物用医薬品(酢酸メレンゲステロール)
・継続審議とされた。
(2)その他
・動物用医薬品に関連する情報として、専門委員から「第1回
VICH・安全性専門家作業部会(急性参照用量)」の出張報告が
あった。
*合成ホルモン剤で、飼料効率の改善、体重増加率の増加、肉用牛
の繁殖抑制に用いられます。ポジティブリスト制度導入に伴う残留
基準値が設定されています。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20101220do1

○第91回添加物専門調査会
日時:平成22年12月21日(火)13:58~16:29
議題:
(1)trans-2-ペンテナール
・要請者に、90日間反復投与毒性で認められた器官重量所見に関
する資料等を求めるとともに、本日の議論で指摘された事項につい
て修正等を行い、追加資料が得られた段階で、再度審議することと
された。
*バター、後発酵茶、グアバ、トマト、紅茶等の食品中に存在し、
また、鶏肉等の加熱調理により生成する成分です。欧米において、
焼菓子、ソフト・キャンデー類、冷凍乳製品類、ゼラチン・プリン
類、アルコール飲料、清涼飲料等様々な加工食品に、香りの再現、
風味の向上等の目的で添加されています。
(2)2-エチル-6-メチルピラジン
・審議の結果、本品目は、食品の着香の目的で使用する場合、安全
性に懸念がないと考えられると評価された。評価書案は一部修正の
上、食品安全委員会に報告することとされた。
*添加物(香料)「2-エチル-6-メチルピラジン」は、2-エ
チル-6-メチルピラジンと2-エチル-5-メチルピラジンとの
混合物とされています。2-エチル-6-メチルピラジン及び2-
エチル-5-メチルピラジンは、ポテトチップス、麦芽等の食品中
に存在し、また、豚肉等の加熱調理及びカシューナッツ、ココナッ
ツ、コーヒー等の焙煎により生成する成分です。欧米において、焼
菓子、ソフト・キャンデー類、冷凍乳製品類、ゼラチン・プリン類、
清涼飲料、肉製品等様々な加工食品に、香りの再現、風味の向上等
の目的で添加されています。
(3)その他
今井田座長より、座長代理に梅村専門委員が指名された。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20101221te1

○第4回農薬専門調査会評価第一部会(非公開)
日時:平成22年12月22日(水)14:00~16:35
議題:
グリホサート
・グリホサート<5>※について審議された結果、2.0mg/kg
体重/日を一日摂取許容量(ADI)とし、評価書(案)を一部修
正することとなった。農薬専門調査会幹事会への報告については、
グリホサートに関する評価が全て終了した後、行うことになった。
*除草剤で、稲、キャベツ等に使用し、だいず等へのインポートト
レランス(国外で使用される農薬等に係る残留基準)の設定要請がさ
れています。ポジティブリスト制度導入に伴う残留基準が設定され
ています。
※グリホサートについては原体製造者が複数存在し、第65回農薬
専門調査会幹事会で検討の結果、複数の評価部会で調査審議するこ
ととなっている。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20101222no1

○第65回プリオン専門調査会
日時:平成22年12月24日(金)15:00~17:00
議題:
(1)専門委員の紹介
・事務局から紹介。
(2)専門調査会の運営等について
・事務局から説明。
(3)座長の選出
・酒井専門委員が専門委員の互選により座長に選任された。また、
水澤専門委員が座長代理として指名された。
(4)食品安全委員会が自ら行う食品健康影響評価
・各国政府に送付した質問書に対する回答及び資料整備の進捗状況
について事務局から説明が行われた。
・ホンジュラス及びニュージーランドの評価書(案)たたき台につ
いて審議を行い、ニュージーランドについては、すでに調査会での
とりまとめが終了しているバヌアツ及びアルゼンチンと共に食品安
全委員会へ報告することとされた。
・ノルウェーの評価書(案)たたき台について、事務局から説明が
行われた。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20101224pr1

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3.食品安全委員会などの開催案内
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※開催案内は1月7日(金)12:00現在のものです。

■第362回食品安全委員会
日時:平成23年1月13日(木)14:00~
場所:食品安全委員会 大会議室
議題:平成23年1月11日(火)18:00頃にホームページに
掲載予定。

今後の食品安全委員会等開催予定はこちらをご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/iinkai/iinkai_yotei.html

■専門調査会【微生物・ウイルス】【新開発】【農薬】

○第17回微生物・ウイルス専門調査会
日時:平成23年1月11日(火)9:30~
議題:
(1) リスクプロファイル(鶏肉におけるサルモネラ属菌、豚肉におけ
るE型肝炎ウイルス)の更新について
http://www.fsc.go.jp/osirase/biseibutu_virus_annai17.html

○第71回新開発食品専門調査会
日時:平成23年1月11日(火)14:00~15:15
議題:
食品中のトランス脂肪酸
http://www.fsc.go.jp/osirase/sinkaihatu_annai71.html

○第72回新開発食品専門調査会(非公開)
日時:平成23年1月11日(火)15:30~17:00
議題:
特定保健用食品の食品健康影響評価について
・トリグリティー
・ミドルケア粉末スティック
・ピュアカム葉酸
・ピュアカム葉酸MV
http://www.fsc.go.jp/osirase/sinkaihatu_annai72.html

○第5回農薬専門調査会評価第二部会(非公開)
日時:平成23年1月14日(金)14:00~17:00
議題:
テブフロキン
http://www.fsc.go.jp/osirase/nouyaku_annai_hyouka2_5.html

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4.リスクコミュニケーション
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■意見交換会などの開催案内

○食品のリスクを考えるサイエンスカフェ(栃木県)
除草剤は危険なのか?安全なのか?米作りを通して食の安全を考え
よう
日時:平成23年1月25日(火)13:30~15:45
場所:栃木県庁本館6階 大会議室1
募集人数:定員30名程度
http://www.fsc.go.jp/koukan/science_cafe_annai_tochigi230125.html

○「食品のリスクを考えるワークショップ(福岡県)
―お肉の生食と食中毒―」
日時:平成23年1月28日(金)13:00~16:30
場所:福岡県吉塚合同庁舎7階 特3会議室
募集人数:定員30名(うち、20名公募)
http://www.fsc.go.jp/koukan/workshop_annai_fukuoka230128.html

○「食品のリスクを考えるサイエンスカフェ(富山県)
家庭でできる食中毒予防のポイント」
日時:平成23年2月3日(木)14:00~16:15
場所:富山県民会館4階401号室
募集人数:定員30名程度
http://www.fsc.go.jp/koukan/science_cafe_annai_toyama230203.html

■評価案等に対するご意見・情報の募集【遺伝子】

○LEU-No.2株を利用して生産されたL-ロイシン
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_gm55_leucine_230106.html

上記募集期間:
平成23年1月6日(木)~平成23年2月4日(金)まで

■食品安全モニターからの報告(平成22年10月分)
http://www.fsc.go.jp/monitor/2210moni-saisyuhoukoku.pdf

■「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等(平成22年11月分)
http://www.fsc.go.jp/koukan/syokuan_daial_2211.pdf

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5.その他
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■食品安全委員会e-マガジンバックナンバー
http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/back_number.html

◆◇◆――――――――――――――――――――――――――
(編集後記)
明けましておめでとうございます。
本年も「食品安全委員会e-マガジン」を引き続き、ご愛読いただ
きますよう宜しくお願い申し上げます。
寒い年末年始でしたね。今年は張り切って初詣のはしごをしたので
すが、なんとおみくじは2回とも同じ内容でした。今年も無駄な抵
抗はやめて地道にがんばるしかないようです。。。(ゆず)
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 食品安全委員会e-マガジン第221号は平成23年1月14日
(金)配信予定です。
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