食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06260510105
タイトル 米国食品医薬品庁(FDA)、高病原性鳥インフルエンザ発生時の乳の安全性に関するQ&Aを公表 (前半1/2)
資料日付 2024年4月2日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国食品医薬品庁(FDA)は4月2日、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)発生時の乳の安全性に関する質問と回答(Q&A)を公表した。概要は以下のとおり。
 FDAは、米国農務省動植物検疫局(USDA-APHIS)、米国疾病管理予防センター(CDC)、及び州の関係機関と緊密に連携して、複数州の乳牛における泌乳量減少、食欲低下、及びその他の臨床症状を引き起こしている疾病に関する調査を行っている。4月2日(火)の時点で、FDAはアイダホ州、カンザス州、ミシガン州、ニューメキシコ州、及びテキサス州の複数の乳牛群においてHPAI A(H5N1)ウイルスが検出されたことを確認した。HPAIウイルスは、当該酪農場の患畜の診断のために収集された加熱殺菌処理されていない臨床検体(乳、スワブ、及び組織検体)から検出された。これらの検体は、主に高齢の乳牛の間で泌乳量の減少、食欲低下及びその他の症状を引き起こしている疾病の調査の一環として提出されたものである。しかし、これらの検出は、一部の若い泌乳牛でも見られている。また、アイダホ州、オハイオ州、及びテキサス州の別の牛群でも推定陽性の検査結果が出ている。
 現時点では、製品は市場に入る前に加熱殺菌処理されるため、この状況が消費者の健康にリスクをもたらすことや、州間の商業用乳供給の安全性に影響を与えるという懸念は、引き続きない。
質問と回答(Q&A)(一部回答略)
・高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)
(Q1)HPAIとは何か、なぜそれが問題なのか?
(回答略)
・乳の安全性と供給
(Q2)小売市場で入手可能な乳は安全に飲むことができるか?
 FDAは現在、全国の加熱殺菌処理された(パスツール殺菌された(pasteurized))(※訳注)乳製品の安全性や入手可能性について懸念を抱いていない。加熱殺菌処理は、乳中の細菌やインフルエンザウイルス等のウイルスを不活化することが継続的に証明されており、また州間商取引に入る全ての乳は加熱殺菌処理が必要である。FDAは引き続き、状況を監視し、必要に応じ、Webサイトで最新情報を提供する。
(Q3)この状況は乳の入手可能性に影響を与えているか?
 現時点では、症状のある牛による乳の損失は、供給に大きな影響を与えるほど大きなものでなく限定的であり、乳やその他の乳製品の価格には影響がないはずである。FDAは、全国の加熱殺菌乳製品の入手可能性への影響を認識していない。引き続き、サプライチェーンへの影響を監視し、必要に応じて当該Webページを更新する。
(Q4)小売店で販売されているチーズはどうか?
 FDAは現在、全国で販売されている加熱殺菌チーズを含む加熱殺菌乳製品の安全性と入手可能性について懸念を抱いていない。加熱殺菌処理は、乳やチーズ等の乳製品に含まれる細菌やウイルス(インフルエンザウイルス等)を不活性化することが継続的に証明されている。FDAは引き続き状況を監視し、必要に応じてWebサイトで最新情報を提供する。加熱殺菌処理されていない生乳(未加熱殺菌乳)から作られたチーズについては、Q&A(5)及び(6)を参照すること。
・生乳/チーズの懸念
(Q5)HPAIと生の加熱殺菌処理されていない乳について懸念はあるか?
 限られた研究と情報に基づくと、HPAI A(H5N1)ウイルスが、感染した乳牛の生乳から作られた加熱殺菌処理されていない乳(生乳)や製品(チーズ等)の摂取によって伝播する可能性があるかどうかは、現時点では不明である。しかし、生乳には消費者に深刻な健康リスクをもたらす可能性のある危険な微生物(細菌)が潜んでいる可能性があることは以前から知られている。CDCによると、1998年から2018年にかけて、生乳の摂取に関連する集団感染が202件発生し、2,645人の患者が発生し、228人が入院した。これらの集団感染は、通常、生乳中のカンピロバクター、クリプトスポリジウム、病原性大腸菌、サルモネラ属菌、リステリア・モノサイトゲネス等の細菌の存在が原因となっている。
 生乳中のHPAI A(H5N1)ウイルスの伝播の可能性に関する情報は限られているため、FDAは業界に対し、病気の症状を示す乳牛(鳥インフルエンザウイルスに感染した畜牛及び鳥インフルエンザウイルスに感染した畜牛にばく露された牛を含む)の乳で作られた生乳又は生乳チーズ製品を製造又は販売しないことを勧告している。FDAは、HPAI A(H5N1)ウイルスの感染が疑われる、又は感染が確認された畜牛がいる敷地内にいる畜牛はばく露されているとみなしている。敷地の規模は様々であること、州の要件が適用される可能性があることを考慮して、FDAは生産者に対し、さらなる指導について州の規制当局及び獣医師に相談することを推奨している。それに応じて、FDAは、ばく露された無症候性の畜牛由来の乳は、ヒト又は動物の飼料チャネルのいずれであっても、加熱殺菌処理される乳及び乳製品にのみ使用することを推奨している。FDAは、敷地内での疾病が明確に解決した後、加熱殺菌処理されていない乳製品の販売を再開する前に、プールされた乳のHPAIウイルスの検査を実施するよう勧告している。
 更に、州間商取引においてヒトの消費用の生乳を販売することは禁止されているため、各州には州内での生乳の販売及び流通に関する独自の規制がある。したがって、FDAは、生乳に関する質問や懸念事項については、生乳が販売されている州当局に委ねている。
(Q6)熟成を経た生の未殺菌処理チーズはどうか?
 FDAの規則では、食品の安全性を確保するために加熱殺菌処理されていないチーズは60日間の熟成プロセスが必要であり、これは細菌やウイルスを不活化するために重要であるためである。しかし、HPAIウイルスが生乳やチーズ等の生乳製品を介して伝播するかどうかについては、研究や情報が限られているため、FDAは業界に対し、そのチーズが60日間の熟成過程を経る場合であっても、病気の症状を示す乳牛(HPAIウイルスに感染した畜牛及び鳥インフルエンザウイルスに感染した畜牛にばく露された牛を含む)の乳で作られた生乳や未加熱殺菌乳のチーズ製品を製造又は販売しないよう勧告している。(中略) FDAは、敷地内での疾病が明確に解決した後、加熱殺菌処理されていない乳製品の販売を再開する前に、プールされた乳中のHPAIウイルスの検査を実施するよう勧告している。
(Q7)消費者は、食品中のHPAIから身を守るために、何か違うことをする必要があるか?
(回答略)

(後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06260511105)
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/食品医薬品庁(FDA)
情報源(報道) 米国食品医薬品庁(FDA)
URL https://www.fda.gov/food/milk-guidance-documents-regulatory-information/questions-and-answers-regarding-milk-safety-during-highly-pathogenic-avian-influenza-hpai-outbreaks
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
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