研究情報詳細

評価案件ID cho99920090702
評価案件 ヒト肝組織を用いたアクリルアミドの変異原性の評価とその関連遺伝子の解析(研究課題番号0702)
資料日付 2010年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 "[主任研究者]所属:東北大学/氏名:笹野 公伸
 アクリルアミドは、高温調理されたでんぷん含有食品などに含まれており発癌性が疑われている為、食の安全の立場からは完全に不安が払拭出来ない化合物である。毒性試験には一般に実験動物が用いられるが、実際のヒトへの影響を知る上では個人差や人種差がある為、ヒト組織を用いた試験が絶対的に必要になる。
本研究では病理組織学的に検討した日本人の肝組織を用いてAmes試験および染色体異常試験によって毒性を評価し、さらにマイクロアレイ、PCRといった遺伝子解析を行うことでアクリルアミドの遺伝毒性の総合的評価を行った。遺伝子解析の結果、ヒト肝代謝能は個人差が大きいことがわかった。アクリルアミドはAmes試験においては「陰性」染色体異常試験においては「陽性」ではあるものの、試験に用いたアクリルアミド濃度が高用量ということ、肝代謝能の個人差、他の欧米での研究報告を合わせて考慮すると、実際に食品として想定される摂取量においては当初危惧されていた重大な危険性は日本人においても無いと考えられる。"

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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