研究情報詳細

評価案件ID cho99920080607
評価案件 いわゆる新開発食品等の安全性評価法の開発に資する生体反応メカニズム研究(研究課題番号0607)
資料日付 2009年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 [主任研究者]所属:国立医薬品食品衛生研究所/氏名:菅野 純
新開発食品の出現により「食品は安全」という常識の再検討が加速している。その評価を人ボランティアに頼ることには様々な限界がある。本研究では、食品中の特定の成分が実験動物に及ぼす生体反応から、人体でどの程度(定量的)、どの様(定性的)に影響するかを的確に推定するため、主任研究者らが推進中のトキシコゲノミクス(Percellome)プロジェクトを、国内で多用されるCoQ10、αリポ酸、フォルスコリン及びクルクミンに適用し、マウスに単回或いは反復投与した際の各臓器の遺伝子発現を網羅的に解析した。その結果、CoQ10は正常な心臓に対する強心作用、αリポ酸はインスリン様作用及び心臓に対する作用、フォルスコリンは劇物相当の急性毒性及び消化管作用、クルクミンは肝臓に対する酸化的ストレス作用等を認めた。これらを既存データベースと比較することで人影響を推定し、健康危惧に関する情報提供を示した。

〔食品安全委員会の本研究課題に対する事後評価・総合コメント〕
主任研究者の提唱するマウスを用いたトキシコゲノミクス(Percellome)を新開発食品等の安全性評価に活用するという当初目標は、概ね達成されたが、本手法を食品健康影響評価へ適用するためには、学術論文の公表が必須である。
 さらに、今回「健康危惧に関する情報提供」で示された結論は、本手法以外の実験結果を含め総合的かつ慎重に考察し、情報提供すべきである。

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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