研究情報詳細

評価案件ID cho99920181606
評価案件 食肉由来腸球菌の抗菌性飼料添加物に対する耐性と多剤耐性伝達性プラスミドとの関係についての調査・研究
資料日付 2018年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 我々は以前のバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の研究で、台湾の臨床と家畜(食肉)から分離されたVREには類似する多剤耐性(バンコマイシン耐性、バシトラシン耐性、エリスロマイシン耐性)高頻度伝達性プラスミドが広がっていることを明らかにした。
本研究では食肉(家畜環境中)での多剤耐性プラスミドの出現状況及び伝達性等を明らかにする目的で、腸球菌と抗菌性飼料添加物バシトラシンの耐性に注目し、国内外の食肉について調査を行った。2年間で合計482食肉検体(2016年は国産鶏肉110、国外産鶏肉76、2017年は国産鶏肉110、国外産鶏肉88、国産豚肉58、国産牛肉40)を収集し、解析を行った。耐性菌の定性的検出法によって2016年は鶏肉88検体(47%:国内44、国外44)からバシトラシン耐性腸球菌が検出された。2017年は鶏肉121検体(61%:国内64、国外57)、豚肉1検体(1.7%)からそれぞれ耐性株が検出された。牛肉からは検出されなかった。これら耐性株はバシトラシンのMIC値32 U/ml以上の高度耐性を示し、約70%がE. faecalisであった。バシトラシン耐性E. faecalis株の約3割はバシトラシン耐性が高頻度伝達性プラスミド上に存在し、一部の株においてはエリスロマイシン、テトラサイクリン、アミノグリコシド系薬に対する耐性も同時に伝達される多剤耐性プラスミドであった。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
添付資料ファイル