研究情報詳細

評価案件ID cho99920121007
評価案件 用量反応性評価におけるベンチマークドース法の適用に関する研究(研究課題番号1007)
資料日付 2013年3月29日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要  リスクアセスメントの用量反応性評価において、近年その有用性が高まってきているベンチマークドース(BMD)法の適用に関して、我が国におけるガイダンス案の作成を目的として研究を行った。
 手法としては、欧米やJECFA等の国際評価機関で公表されているガイダンスや評価事例を調査、整理して問題点を検討すると共に、WHOや米国EPA、我が国の既存化学物質安全性評価プログラム等の国内外の評価で採用された用量反応データを解析することにより、一般的な毒性データにBMDアプローチを適用する際の現実的なBMDL(BMDの信頼下限値)の算出基準を検討した。また、BMDアプローチの複合影響への適用性を検証するために、DEHPとDHPのラット複合暴露試験の実施とその結果の解析を行った。
 その結果、BMDLの算定基準として、非連続データのベンチマークレスポンス(BMR)は10%、連続データのBMRは1SD (標準偏差)を提案した。モデル選択に関しては、BMD/BMDL比は10未満、最低用量/BMDLは100未満という基準を提案した。疫学データに関してはハイブリッド法がより適切であると考えられた。一方、複合曝露試験を解析するためにはさらなる定量的アプローチの開発が必要であると考えられたが、今回の実験系は複合曝露影響を研究する系として有用であると考えられた。
 最後に、本研究で得られた算出基準を基にBMDアプローチの適用に関するガイダンス案を作成し、解析に使用したBMDLの計算結果と共にWebページ(http://dra4.nihs.go.jp/bmd)に公開した。

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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