食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05970620149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)、欧州連合の人獣共通感染症に関するワンヘルスの観点からの報告書(2021年)を公表
資料日付 2022年12月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)は12月13日、欧州連合の人獣共通感染症に関するワンヘルスの観点からの報告書(2021年)(273ページ、2022年11月11日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2022.7666)を公表した。概要は以下のとおり。
 EFSA及びECDCによる当該報告書は、2021年に欧州連合(EU)加盟27か国、英国(北アイルランド)及び非加盟の9か国で実施された人獣共通感染症のモニタリング及びサーベイランス活動の結果をまとめている。ヒト、食品、動物及び飼料における人獣共通感染症及び同病原体に関する主要な統計情報を提供し、過去の情報を踏まえた解釈を示している。
 2021年に最も多く報告されたヒトの人獣共通感染症はカンピロバクター症で、次いでサルモネラ症であった。両疾患の症例数は2020年と比べ増加したが、過去数年よりも低い。2021年におけるEUレベルのデータ収集及び分析は、COVID-19パンデミック及びEU加盟国内で適用された管理対策(部分的又は全面的なロックダウンなど)による影響を依然として受けていた。
 EU加盟16か国及び英国(北アイルランド)は、特定の重要な血清型のサルモネラ属菌の保有割合を低減するための家きん集団における設定目標値をすべて達成した。様々な動物種のと体に由来するサルモネラ属菌の検体及びブロイラーと体に由来するカンピロバクター属菌定量のための検体は、自己検査による場合よりも所轄官庁による検査の方が陽性の割合が高かった。
 エルシニア症は3番目に多く報告されたヒトの人獣共通感染症であり、次いで志賀毒素産生性大腸菌(STEC)及びリステリア・モノサイトゲネス感染症であった。リステリア・モノサイトゲネス及びウエストナイルウイルスによる感染症は最も深刻な人獣共通感染症であり、多くの入院につながり、症例致死率も最も高かった。
 概して、欧州連合加盟国は2020年と比べ2021年ではより多くの食品由来集団感染及び症例を報告した。集団食中毒の原因病原体として引き続きSalmonella Enteritidisが最も多く報告された。「卵及び卵製品」及び「複合調理食品」中のサルモネラ属菌が最も関連した病原体/食品の組み合わせだった。「野菜、ジュース及びそれらによる製品」に関連した集団感染は過去数年と比べ顕著に増加した。
 当該報告書では、ブルセラ症、Coxiella burnetii (Q熱)、エキノコックス症、狂犬病、トキソプラズマ症、トリヒナ症、Mycobacterium bovis又はM. capraeによる結核及び野兎病の最新情報についても提供している。
(以下、同報告書の公表を伝えるEFSAのニュース記事より抜粋)
 2021年に報告された人獣共通感染症の症例数及び集団食中毒件数は前年と比べ全体的に増加したが、そのレベルは依然としてパンデミック以前の件数を大きく下回っていることが同報告書で明らかとなった。このパンデミック以前と比較した件数の全般的な低下は、恐らく2021年においても継続していたCOVID-19管理措置に関連している。一部の例外は、エルシニア症の症例数や食品由来リステリア症集団発生であり、これらはパンデミック以前のレベルを超過している。
 集団食中毒の原因として最も多かったのは、サルモネラ属菌で全体の19.3%(773件)を占めた。サルモネラ症集団発生の最も多い感染源は、「卵及び卵製品」並びに「複合調理食品(様々な原料から構成される食事)」であった。リステリア菌による集団食中毒の件数(23件)は過去最高であった。これは全ゲノムシークエンス技術の使用の増加が関連した可能性がある。
 同報告書はまた、集団感染には必ずしも関連していないものも含む、全体的な人獣共通感染症の報告症例も記載している。カンピロバクター症は依然として最も多く報告された人獣共通感染症であり、その報告症例数は2020年の120
,946例から127
,840例に増加した。鶏肉及び七面鳥肉が最も多い感染源であった。サルモネラ症は2番目に多く報告された人獣共通感染症で、60
,050人が罹患した(2020年は52
,702人)。次いで多く報告された疾病は、エルシニア症(6
,789例)、STECによる感染症(6
,084例)及びリステリア症(2
,183例)であった。
 同報告書の公表を伝えるEFSAのニュース記事は以下のURLから閲覧可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/news/zoonotic-diseases-and-foodborne-outbreaks-rise-still-below-pre-pandemic-levels
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2022.7666
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。