食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05670310104
タイトル 米国疾病管理予防センター(CDC)、イタリアンスタイルの食肉に関連した複数州にわたるサルモネラ属菌集団感染に関する情報を公表(8月24日、8月26日)
資料日付 2021年8月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)は8月24日(初報)及び8月26日(続報)、イタリアンスタイルの食肉に関連した複数州にわたるサルモネラ属菌集団感染に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
I. 8月24日付け
1. CDC及び関連機関は、イタリアンスタイルの食肉に関連する2件のサルモネラ属菌集団感染の調査を行っている。両集団感染の患者は、発症前に前菜や加工食肉の詰め合わせに入っているサラミ、プロシュート及びその他の食肉を喫食したと報告している。調査担当者は、汚染された製品を特定し、2件の集団感染が同じ食品源に関連しているかどうかを判断するための作業を行っている。
2.CDC、複数州の公衆衛生及び規制当局並びに米国農務省食品安全検査局(USDA-FSIS)は、は、2件の複数州にわたるサルモネラ属菌集団感染症(1件はSalmonella Typhimurium株への感染、もう1件はSalmonella Infantis株への感染)について調査を行うため、様々な種類のデータを収集している。疫学データによって、両集団感染の可能性のある原因がイタリアンスタイルの食肉であることが示されている。
3. 疫学データ
 2021年8月24日の時点で、いずれかのサルモネラ属菌集団感染株への感染者合計36人が報告されている。これには、S. Typhimurium株による集団感染の23人及びS. Infantis株による集団感染の13人が含まれる。
(1)S. Typhimurium株による集団感染
 感染者計23人が14州(イリノイ州、アリゾナ州、オハイオ州、他)から報告されている。発症日は2021年5月30日から7月27日までである。患者の年齢は4歳から91歳、年齢中央値は44歳であり、67%が男性である。情報の得られた21人のうち9人が入院した。死亡者の報告はない。
 州及び地方の公衆衛生当局は、患者が発症前の1週間に喫食した食品について聞き取り調査を行った。また当局者は、同意を得て患者の顧客カードの記録を収集した。情報のある16人のうち、14人(88%)が、サラミ、プロシュート、コッパ及びソップレッサータ等のイタリアンスタイルの食肉を喫食していた。これらは前菜や加工食肉の盛り合わせによく入っているものである。複数のブランドが報告された。
(2)S. Infantis株による集団感染
 感染者計13人が7州(カリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州、他)から報告されている。発症日は2021年5月9日から6月24日までである。患者の年齢は1歳から74歳、年齢中央値は41歳であり、31%が男性である。情報の得られた10人のうち3人が入院した。死亡者の報告はない。
 州及び地方の公衆衛生当局は、患者が発症前の1週間に喫食した食品について聞き取り調査を行い、同意を得て顧客カードの記録を収集した。情報のある8人のうち、全員(100%)が、前菜や加工食肉の詰め合わせによく入っているサラミ、プロシュート等のイタリアンスタイルの食肉を喫食しており、複数のブランドが報告された。
4. 検査データ
 全ゲノムシークエンス解析(WGS)により、各集団感染で、患者由来の細菌が遺伝的に近縁であることが示された。これは各集団感染の患者が同じ食品を喫食したことにより病気になったことを示唆している。
(1)S. Typhimurium株による集団感染
 WGSでは、患者から分離された20菌株のうち、19株(95%)においてアンピシリンへの耐性が予想され、全検体においてクロラムフェニコール、ストレプトマイシン、スルファメトキサゾール及びテトラサイクリンに対する耐性が予想された。現在、CDCの全米薬剤耐性監視システム(NARMS)検査機関による標準薬剤感受性試験が実施中である。サルモネラ症のほとんどの人は抗菌性物質なしで回復する。ただし、抗菌性物質が必要な場合、当該集団感染の患者はアンピシリンでの治療が困難となる可能性があり、別の抗菌性物質の選択が必要になる場合がある。
(2)S. Infantis株による集団感染
 12人の患者由来の菌株のWGSでは、いずれの薬剤耐性も予想されなかった。現在、CDCのNARMS検査機関による標準薬剤感受性試験を実施中である。
5. 公衆衛生措置
 調査担当者は、イタリアンスタイルの食肉のどのブランドや製品が病因となっているかを特定するための作業を行っている。それが特定されるまでは、CDCは、サルモネラ症の重症化リスクが高い人々に対し、イタリアンスタイルの食肉は喫食前に中心温度が華氏165度(73.9℃)になるまで加熱するか、湯気が出るほどに熱く加熱するよう助言している。
II. 8月26日付け
1. 8月24日の通知の後、CDCはS. Infantis株への集団感染とS. Typhimurium株への集団感染を1件の調査にまとめることとした。8月26日の時点で、2件の集団感染データは合わせて報告される。前回の通知以降、新たな症例は報告されていない。
2. 疫学データにより、Fratelli Berettaブランドのトレイ包装されたUncured Antipasto(訳注:生サラミ、プロシュート、コッパ又はソプレッサータが入った減圧密封包装された食肉製品)がサルモネラ属菌で汚染されている可能性があり、病因となっている可能性があることが示されている。
3.聞き取り調査において、特定の製品を覚えているか、購入を示す顧客カードの記録があった15人のうち、14人がFratelli Berettaブランドのトレイ包装されたUncured Antipastoを喫食していた。
4.公衆衛生措置
 CDCは、2022年2月11日以前の「賞味期限(best by)」の日付が付いたFratelli Berettaブランドのトレイ包装されたUncured Antipastoを喫食しないよう勧告している。これにはデリでスライスしたイタリアンスタイルの食肉は含まれない。ほかの製品が疾病に関連しているかどうかを判断するための調査が進行中である。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL https://www.cdc.gov/salmonella/italian-style-meat-08-21/index.html
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