食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05660020305
タイトル 欧州連合(EU)、特定の食品中の鉛の基準値(maximum level)の改正を官報で公表
資料日付 2021年8月10日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州連合(EU)は8月10日、特定の食品中の鉛の基準値(maximum level)に関する欧州委員会規則(EC) No 1881/2006を改正する欧州委員会規則 (EU) 2021/1317を官報(PDF4ページ)で公表した。
 欧州委員会規則(EC) No 1881/2006は鉛(Pb)に関する様々な食品中の基準値を定めている。
 欧州食品安全機関(EFSA)は2010年3月、食品中の鉛に関する意見書を採択した。EFSAは、鉛は年少の小児における発達神経毒性及び成人における心血管系の問題並びに腎臓毒性を引き起こす可能性があることを特定した。鉛に関するリスク評価はこれらの潜在的に重大な有害影響に基づく。EFSAは発達神経毒性及び成人の腎臓毒性を含むいくつかの重大なエンドポイントに対する閾値に関するエビデンスはないと結論付けた。従って、耐容週間摂取量を導出するのは適切でなかった。EFSAは現在の鉛への食事性ばく露量のレベルは胎児、乳児及び小児における神経発達に影響する可能性があるとの懸念を表明した。
 EFSAの結論は、2010年の国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物及び汚染物質に関する専門家会議の結論により確認された。
 コーデックス委員会は第41回会議(CAC41)において、直近の存在量データを考慮して、鉛に関する食塩中のコーデックスの基準値を2mg/kgから1mg/kgに引き下げた(湿地(marsh)からの食塩を除く)。
 コーデックス委員会は第42回会議(CAC42)において、直近の存在量データを考慮して、可食の内臓に関する0.5mg/kgのコーデックスの基準値を牛の可食の内臓に関しては0.2mg/kgへ、豚の可食の内臓に関しては0.15mg/kgへ、家きんの可食の内臓に関しては0.1mgへ引き下げた。コーデックス委員会はまた、ぶどうのワインに関する基準値を0.2mg/kgから0.1mgへ引き下げ、ぶどうを原料とする酒精強化(fortified)/リキュールワインに関しては0.15mg/kgに設定した。これらのワインに関する基準値は、CAC42が当該基準値を採択後に収穫されたぶどうから製造されたワインに適用される。 
 これらの進展や直近の存在量データの観点から、食品中の鉛への食事性ばく露量は、現在より低い鉛のレベルが合理的に達成可能な食品、つまり内臓、乳児及び幼児用の特定の食品、塩及び野生の菌類に関する現行の基準値を引き下げるか、追加の基準値を設定することにより連合内で引き下げるべきである。同じ理由で、ワイン中の鉛に関する基準値は引き下げられるべきであり、リキュールワインに関する基準値は今後の収穫物から生産されるものに関して設定されるべきである。
 最後に上記の理由で、またターメリックへのクロム酸鉛の添加等の詐欺行為との闘いを支援するために、香辛料に関する基準値を設定すべきである。
 したがって、規則(EC) No 1881/2006を改正すべきである。
 鉛は弱い間接的な遺伝毒性を持つ発がん物質であり、その結果鉛の存在は公衆衛生に対するリスクを高めることを考慮すると、鉛に関する新たな基準値に適合せず、本規則の施行前に販売される製品は短期間に限りマーケットに留まることが認められるべきである。
 以上の経過及び観点から、欧州委員会規則 (EU) 2021/1317を採択する。
第1条 欧州委員会規則(EC) No 1881/2006附属書を本規則附属書の規定に従って改正する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32021R1317&from=EN
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