食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05640290164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、2020年のオランダにおける抗生物質の消費量と医療において重要な細菌の薬剤耐性に関する報告書(NethMap 2021)、及び2020年のオランダにおける動物の薬剤耐性と抗生物質使用量のモニタリングに関する報告書(MARAN 2021)を公表
資料日付 2021年6月24日
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分類2 -
概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は6月24日、2020年のオランダにおける抗生物質の消費量と医療において重要な細菌の薬剤耐性に関する報告書(NethMap 2021)、及び2020年のオランダにおける動物の薬剤耐性と抗生物質使用量のモニタリングに関する報告書(MARAN 2021)を公表した。概要は以下のとおり。
 Covid 19(新型コロナウイルス)の流行により、オランダの医療機関は極度の重圧化に置かれた。多くのヒトが集中治療室に収容され、通常の治療活動は縮小された。しかし、2020年に抗生物質への耐性を持つ細菌が増えたとは考えられない。いくつかの種類の細菌については、以前に比べて耐性が低下しているようにさえ見える。また、様々な抗生物質に同時に耐性を持ち、治療が困難になった細菌の数は変わらなかった。新型コロナウイルスの流行が薬剤耐性に及ぼす長期的な影響については、まだ明らかになっていない。
 全世界で、抗生物質に耐性を持つ細菌による感染症が増加している。この問題は、オランダでは他の多くの国に比べてそれほど深刻ではない。しかし、世界的な状況を考えると、オランダでも警戒することが重要である。薬剤耐性の問題が大きくなった場合でも、それを早期に発見することがより容易になる。
 薬剤耐性の増加を防ぐためには、抗生物質を必要な時にのみ適切に使用することが重要である。一般開業医が最近1年間に処方した抗生物質は、それ以前に比べて約10%減少した。社会的距離を置くことや在宅勤務等の新型コロナウイルスの対策により、社会的接触によって広がる多くの感染症の発生頻度が減少した。また、一般開業医を訪れるヒトも減少した。2019年に病院で使用された抗生物質の総量は、非常に安定していた。2020年の病院での使用に関するデータはまだ得られていない。
 オランダで実施されている薬剤耐性の対策の範囲は、医療分野以外にも広がっている。耐性菌は動物や食品、環境でも発生するからである(ワンヘルスアプローチ)。
 過去10年間で、食用に飼育されている豚、牛、鶏(家畜)の腸内細菌の耐性は低下している。様々な分野の動物における薬剤耐性の程度は、2019年と比較してほぼ同じであった。食用鶏の基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生腸内細菌及び鶏肉に付着したESBL産生腸内細菌は、2020年には少なくなっていた。その他の分野の動物では、これらの耐性菌の発生率は2019年と同じであった。ESBLは、ペニシリン系等の一般的に使用される抗生物質を分解する酵素である。2020年に販売された家畜用の抗生物質は、2019年に比べてやや増加した。基準年である2009年と比較すると、抗生物質の販売量は70%近く減少した。ヒトの感染症の治療に欠かせない抗生物質は、近年、家畜にはほとんど使用されていない。
 このことは、様々な組織が共同でオランダにおけるヒトと動物の抗生物質の使用と薬剤耐性に関するデータを提示している年次報告書「NethMap/MARAN 2021」に示されている。
 当該報告書(PDF版280ページ)は下記URLから入手可能
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2021-0062.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL https://www.rivm.nl/publicaties/nethmap-2021-consumption-of-antimicrobial-agents
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