食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05580360314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品サプリメント及び強化食品中のビタミン及びミネラルに関する最大量についての最新の意見書(2021年3月15日付け No.009/2021)を公表
資料日付 2021年3月16日
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概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は3月15日、食品サプリメント及び強化食品中のビタミン及びミネラルに関する最大量についての最新の意見書(2021年3月15日付け No.009/2021)を公表した。概要は以下のとおり。
 食品サプリメント市場は堅調な伸びを見せている。ドイツでは、成人の約3分の1が食品サプリメントを日常的に使用している。特にビタミン及びミネラルのサプリメントが多い。一般の人たちが摂取する従来の食品も、ビタミン及びミネラルが強化される場合がある。
 栄養摂取に関するデータによれば、ドイツでは、国民の一部の集団において、ビタミンD、カルシウム、葉酸及びヨウ素等の栄養素だけが、ドイツ栄養協会(DGE e.V.)の推奨する摂取量に沿っていないことが示されている。しかし、これらの栄養素は過小供給ではなく、ましてや欠乏は一般的ではない。
 個別のケースでは、食品サプリメントは合理的な場合があるが、栄養が十分に供給されている大多数の集団においては必要ではない。より健康的なライフスタイルを実践しバランスのよい食事をとっている人たちが、むしろ食品サプリメントを使用しがちであるが、当然のことながら、このような人たちには食品サプリメントは不要である。国際的な科学研究からも、微量栄養素が必要以上に摂取された場合は健康上有益な影響とはならないことが示されている。
 食品サプリメントの多量摂取に加えて強化食品が摂取されれば、過剰摂取となる可能性があり、関連する微量栄養素が供給過剰となるリスクが増大する。故に、欧州連合(EU)は、食品サプリメント及び強化食品に関する規則において、これらの製品に関するEUレベルでの統一された最大量を定める予定である。
 BfRは、過去20年間、ビタミン及びミネラルの健康影響に関して評価を行ってきており、2004年に、食品サプリメント及び強化食品に関する最大量についての提案を初めて行った。
 今般、最新の科学的知見に基づき当該提案が改正された。ビタミン及びミネラルは「多量であれば良い」というものではない。健康にとって適切な量がある。
 改正にあたり、各栄養素に関して欧州食品安全機関(EFSA)が導出した1日当たりの許容上限摂取量(UL)が考慮された。これに加え、栄養摂取に関しては、D-A-CH機関(ドイツ、オーストリア及びスイスの栄養関連団体:ドイツ栄養協会(DGE)、オーストリア栄養協会(OGE)等)及びEFSAが導出した指標値が考慮された。また、栄養に関する調査(ドイツの国レベルの消費調査であるNVSII及びEsKiMo Study)から得られた、通常の食事を介したビタミン及びミネラル摂取量も考慮された。
 BfRは、最大量に関する提案を通して、食品サプリメント経由の栄養摂取を減らし、更なる栄養摂取の大幅な増加に繋がりかねない強化食品を制限することを意図している。同時に、栄養が十分に供給されている集団を栄養の過剰摂取から保護することが狙いである。
 BfRは、リスク管理を巡る議論のベースとしての役割を意図して、最大量に関する提案を行った。最終的には、最大量に関するEUレベルでの法的な規制値を策定することが目的である。
 意見書からは、脂溶性ビタミン(ビタミンA等)、水溶性ビタミン(ビタミンB1、B2等)、ミネラル及び微量元素(ナトリウム、ヨウ素等)の最大量に関する推奨内容が入手可能である。
 以下に、食品サプリメントを含む食品中の各栄養素の最大量に関する推奨値を抜粋する。
・ビタミンA
バター代替品として販売される食品:1 mg/100 g
通常摂取される他の強化食品(100 g当たり):添加しない
・ビタミンD
食品サプリメント(1製品の1日当たり、青少年及び成人):20.0 μg
乳及び乳製品(チーズを含む):1.5 μg/100 g
パン及び穀物製品(ファインベーカリーを除く):50μg/100 g。
・カルシウム
食品サプリメント(1製品の1日当たり)(1つの食品サプリメントの1日当たりの摂取量としてカルシウム添加が250 ㎎を超えている場合は、カルシウムを含有する他の食品サプリメントを摂取しないよう助言する):500 mg
特定の食品グループに関する強化制限、通常摂取されるカルシウムに富む食品の代替としての製品(乳及び乳製品代替品等)、例として、乳代替飲料へのカルシウム添加:通常考えられる濃度である120 mg/100 mL
・葉酸
食品サプリメント(1製品の1日当たり):200 μg
・ヨウ素
食品サプリメント(1製品の1日当たり):100 μg
妊婦及び授乳婦(1製品の1日当たり):150 μg
塩:2
,500 μg/100 g
通常摂取されるその他の食品(100 g当たり):添加しない
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/aktualisierte-hoechstmengenvorschlaege-fuer-vitamine-und-mineralstoffe-in-nahrungsergaenzungsmitteln-und-angereicherten-lebensmitteln.pdf
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