食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05450540307
タイトル スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、消費者の健康における超加工食品(ultra-processed foods)の喫食の影響に関する報告書を公表
資料日付 2020年9月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  スペイン食品安全栄養庁(AESAN)は9月1日、消費者の健康における超加工食品(ultra-processed foods)の喫食の影響に関する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
1. 現在、超加工食品の概念について特定の定義を定める法的基準は存在しないが、公衆衛生を向上させるため、加工の程度に基づく様々な食品分類方法が登場した。提案された分類方法の中で、ブラジルサンパウロ大学公衆衛生学部が考案したNOVA及びフランスが考案したSIGA(訳注:機関名)の2つ分類システムのみが「超加工(ultra-processed)」という用語を使っている。提案された定義は、食品が施される加工の種類及び程度を指すものがある一方、配合及び組成を指すものもあったため、科学的論争を引き起こした。この観点から、食品の組成とは独立させて、加工の程度と健康影響を関連付け出来ないことを忘れてはならない。また、「超加工」という用語は、加工の強度及び複雑さのみではなく、食品自体の最終的な組成によるものであることから、栄養価の低い食品と関連付けないことも重要である。したがって、より正確な名称は、「複雑な組成の加工食品(processed foods of complex composition)」となる。
2. 加工の程度による食品の分類方法のうち、NOVAは、様々な疾病及び疾病、健康又は死亡率のマーカーにおける超加工食品の喫食の影響を分析及び証明する研究において最も使われている。
 横断研究及び縦断研究の両方が実施され、これらの研究の多くは超加工食品の多量の喫食と心血管疾患、肥満、Ⅱ型糖尿病、がん、及び一般的な死亡率の増加に直接的な関連性があることを示した。しかしながら、これらの研究は現在のところ不十分であることから、超加工食品をより具体的に定義し、消費者の健康へのそれらの食品の影響を評価するためのさらなる研究が必要である。健康への影響は特定の食品成分に起因すると思われるため、そのような成分を含む加工食品による消費者の健康に及ぼす影響に関する研究が必要と考えられる。
3. 既存の研究は、未加工食品を超加工食品に置き換えた食事が健康に有害な影響を引き起こすことを示すが、「複雑な組成の加工食品」への置き換えが単純な加工食品への置き換えより有害である証拠はない。
4. AESAN科学委員会は、超加工食品又は「複雑な組成の加工食品」に対する差別化されたカテゴリーの必要性を証明するために、健康問題の発生に寄与すると思われる成分を含有する加工食品を多く喫食する食事が健康に及ぼす影響と、そのような成分を組成に含有しない加工食品を喫食する食事が健康に及ぼす影響を比較する疫学的研究を行う必要があると考える。
地域 欧州
国・地方 スペイン
情報源(公的機関) スペイン食品安全栄養庁(AESAN)
情報源(報道) -
URL http://www.aecosan.msssi.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/seguridad_alimentaria/evaluacion_riesgos/informes_comite/ULTRAPROCESADOS.pdf
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