食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05450420475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、淡水中のシアノバクテリアについて、監視及び管理を調整することを提案
資料日付 2020年9月3日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は9月3日、淡水中のシアノバクテリアについて、監視及び管理を調整することを提案した。
 ANSESは、レクリエーション用水、飲料水、漁業用水中のシアノバクテリアとその毒素に関連する健康リスクに関する意見書を公表した。本意見書に基づき、ヒトに有害である淡水中の毒素を生産するシアノバクテリアのリストが更新された。水の衛生の監視及び管理、また分析について調整し改善するために、様々な水の用途について、シアノトキシンのリスクの管理を支援するファクトシートを提案した。これらの毒素を生産する可能性のあるシアノバクテリアのブルーム(bloom)と関連して、淡水魚の摂取の禁止及び禁止の解除に関し、管理者に有益な手引きも提供した。
1. シアノバクテリアに関する懸念
淡水と塩水、陸上及び水生環境にて繁殖し、好条件下では、急速にに増殖し、これは藻類ブルームとして知られる。浮遊性シアノバクテリアと底生シアノバクテリアの2種に分類される。シアノバクテリアの発生頻度は世界規模で増加しており、生態学的、健康、経済的影響から、国際的な関心が高まっている。
 通常は、シアノバクテリアのブルームはシアノトキシンの産生を伴う。淡水で最も監視されているのは、250種を超えるの毒素のファミリーのミクロシスチンである。これらは健康に影響を与える原因となる毒素である。近年、アナトキシン及びサキシトキシンのような他のシアノトキシンによる汚染がフランス本土でも報告されている。シアノトキシンに関する毒性学的データの更新によって、3種のシアノトキシン(ミクロシスチン-LR、サキシトシン、シリンドロスパーモプシン)に関する毒性参照値の設定をした。
2. 水中への栄養素流入の抑制
人の活動による窒素及びリンの流入によって淡水が栄養豊富にると、浮遊性シアノバクテリアにとって好ましい増殖地となる。気候変動の影響も増殖の持続期間及び速度の一因であると考えるが、都市及び農村での人の活動もシアノバクテリアの増殖の主要な要因である。
 それ故ANSESは、地表水の汚染を抑制し、水圏生態系を保護し復元するために、ヒトの活動(家畜の排泄物、堆肥、下水処理場の汚泥、土壌に蒔かれた肥料、十分に処理されていない排水の廃棄、大規模な降雨時の土壌浸出)の影響を受ける水に含まれる栄養素(窒素及びリン)の流入の管理、低減の必要性を強要する。
3. 水の監視と管理の調整
複数の水の管理者から提供されたデータは、現行の監視及び管理慣行における均一性の欠如を示す。ANSESは、国家基準を確立し、監視及び管理慣行を調整させる必要性を強調する。日常的に水を監視し、シアノバクテリアのブルームが予測される場合は、監視を強化する必要がある。ブルームが観測された場合は、ばく露を制限するための管理措置(水処理システムの改善、水と関連する活動の制限、漁業の禁止)を実施する必要がある。
4. シアノトキシンへの食事性ばく露野の評価
 2016年の淡水魚のシアノトキシン汚染に関するANSESの文献レビューが更新された。シアノトキシン汚染の発生率及び魚による排出率、シアノバクテリアのブルームと魚の汚染レベルとの関連性に関する情報は相変わらず不足している。この問題に関するデータの取得の必要性を再び推奨する。また、消費者の食品性ばく露の評価のために、フランスにおける淡水魚のシアノトキシン汚染に関するデータの取得が必要不可欠であると強調した。そのうえで、シアノバクテリアのブルームとの関連のある淡水魚の摂取の禁止及び禁止の解除のために管理者に有益な手引きを提案した。
 消費者のシアノトキシンへのばく露を抑制するために、摂取前(又は冷凍する前)に頭部と内臓を取り除き、小型の淡水魚を丸ごと摂取(フライ)しないことが必要であると断言する。
 意見書は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/en/system/files/EAUX2016SA0165Ra.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) -
URL https://www.anses.fr/fr/content/pr%C3%A9sence-de-cyanobact%C3%A9ries-en-eau-douce-l%E2%80%99anses-fait-des-propositions-en-vue-d%E2%80%99harmoniser-la
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