食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05440150149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分プロピネブに関する現行の最大残留基準値(MRL)のレビューに関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2020年8月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は8月18日、欧州議会及び理事会規則(EC) No 396/2005第12条の規定に従った有効成分プロピネブ(propineb)に関する現行の最大残留基準値(MRL)のレビューに関する理由を付した意見書(2020年8月6日承認、16ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6233)を公表した。概要は以下のとおり。
 プロピネブは欧州委員会指令2003/39/ECにより、2004年4月1日に委員会指令91/414附属書Iに収載され、欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009に基づき認可されたと見なされた。当該有効成分は欧州議会及び理事会規則(EC) No 396/2005の施行日の2008年9月2日以前に認可されたため、EFSAは同規則第12条第2項の規定に従って、現行のMRLのレビューに関する理由を付した意見書を提出する義務がある。
 一方で、欧州委員会施行規則(EU)No 844/2012第1条の規定に従って、プロピネブの認可更新の申請書がBayer CropScience AG社から提出された。2018年、欧州委員会施行規則(EU) 2018/309によりプロピネブの認可を更新しないとすることが決定された。
 MRLのレビューの基準として、欧州連合(EU)加盟国に対して、インポートトレランスをまだ設定しているか検証するためにデータ募集を実施したが情報は得られなかった。EU内ではプロピネブの使用は認可されておらず、第三国における使用の認可はEFSAに報告されなかったが、以前FAO及びWHOによる合同農薬専門家会議(JMPR)により評価されたプロピネブの使用に基づくコーデックスの最大残留基準値(CLX)が現在まだ有効である。
 欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009の枠組みにおいてEFSAにより導出された結論及びCXLを考慮に入れて、理由を付した意見書案が作成された。その結論は以下のとおり。
 プロピネブの主要作物の代謝物が葉部への施用後のりんご、ぶどう、トマト及び馬鈴薯において調査された。プロパン-1
,2-ジアミン(propane-1
,2-diamine (PDA))として定量し、プロピネブとして表す親化合物が規制のための植物中の最適なマーカーであると考えられる。リスク評価に関して、残留物の定義は(a) プロピネブ(PDAとして定量し、プロピネブとして表す)、(b) 4-メチルイミダゾリジン-2-チオン(PTU)、(c) プロピネブ-DIDT(暫定)、(d) PTU及びPDA(加工食品に関して)と設定された。
 しかしながら、PDAに関する完全な毒性学的データパッケージ、植物中の代謝物プロピネブ-DIDT及び加工食品中のPDAに関するばく露量データがないこと、及びCXLと相関性があるプロピネブのMRLが、認可を更新しないとしたことを受けて取り下げられたEUのプロピネブの用途に基づくものであり、もはや有効ではないことを考慮して、EFSAがこれらのMRLを考察することはできなかった。したがって、CXLと相関性があるプロピネブのMRLをEUの規則に組み込むのは推奨されない。
 プロピネブをPDAとして定量し、プロピネブとして表す際、規制のためのラボラトリーは全ての植物の食品中において0.05mg/kgの定量限界(LOQ)でプロピネブを規制することが可能である。
 家畜でのプロピネブの代謝物は採卵鶏及び山羊において調査された。この場合、親物質は全ての動物の食品中に主に特定される代謝物のPTUと対比して、十分なマーカーではなかった。したがって、PTU(遊離型及び抱合体)が規制のために提案された。動物に由来するマトリックス中のPTU(遊離型及び抱合体)の定量分析法は利用できなかった。EUのリファレンスラボラトリーによると、遊離型PTUのみの定量は、乳、筋肉、肝臓及び腎臓において0.01mg/kg、脂肪において0.005mg/kgのLOQで達成可能である。
 潜在的な違法使用を取り締まるのはリスク管理機関の権限に属するため、EFSAは規則(EC) No 396/2005で規定する0.01mg/kgのデフォルトのMRLを適用すべきか、植物及び動物食品に対して特定のLOQの設定が必要であるかを勧告する立場にない。しかしながらEFSAは、親物質のプロピネブ及び代謝物のPTU及びPDAは、植物、動物、加工食品それぞれにおけるプロピネブの使用に由来する潜在的な違法使用の取り締まりのための有効な指標として考えられる。植物中のプロピネブ(PDAとして定量し、プロピネブとして表す)の0.05mg/kgのLOQ、動物食品中のPTU(遊離型及び抱合体)の0.01mg/kgのLOQはEUの消費者に対する十分な保護を提供する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6233
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