食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05000990184
タイトル ノルウェー食品及び環境に関する科学委員会(VKM)、慢性消耗性疾患(CWD)に関する声明(2018年)を発表
資料日付 2018年8月30日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ノルウェー食品及び環境に関する科学委員会(VKM)は、慢性消耗性疾患(CWD)に関する声明(2018年)を発表した。概要は以下のとおり。
1.背景情報
 当該文書は、欧州食品安全機関(EFSA)が公表したCWDに関する最新の意見書(EFSA、2018年)についての考えを示すよう、ノルウェー食品安全庁(NFSA)がVKMに対して要請したのを受けて作成された。
 要請内容は、EFSAの同意見書には、VKMの以前の意見書(VKM2016、VKM2017a、VKM2017b)における結論を変更すべき何らかの根拠があるかについて、及びVKMの結論は今なお適用され得るのかについて評価を行うことであった。
2.本文より抜粋
・CWDの人獣共通感染症リスクは、phase I報告書(VKM、2016)において評価が行われ、phase III報告書(VKM、2017b)で再び取り上げられ、Stefanie Czub博士(Calgary大学/カナダ食品検査庁(CFIA)主導で行われている複数の研究で得られたデータを考慮した。当該研究では、CWDプリオンを含む肉を経口投与した一部のマカク属(Cynomologus macaques)のカニクイザル(Macaca fascicularis)でプリオン病の発病が見られた(Cruz、S.2017;VKM、2017b)。
・CWDが原因のヒトの疾病は報告されていない。また、CWD発生地域におけるヒトのプリオン病の有病率の上昇を示唆する疫学データもないが、CWDのヒトへの感染は排除できない。複数の実験結果からは、CWDプリオン及び家畜由来の他のプリオン(めん羊スクレーピーなど)のヒトへの感染を妨げる種間バリアは強いと考えられる。しかし、絶対的にそうであるとは言えない。
・重要な点は、CWDプリオンには種々の変異株が存在するということであり、ノルウェーのCWD患獣に由来する初期のデータからは、ノルウェーのCWDプリオンは北米で検出されたものとは異なることが示された。ノルウェーの分離されたCWDプリオンを使った感染試験が行われており、全容解明が完了するには数年を要する。しかし、現時点での観察(Sylvie L.Benestad、ノルウェー国立獣医学研究所(NVI)、コミュニケーション担当官)からは、ノルウェーのCWD分離株が関連するヒトに対するリスクの増大は示唆されない。
・現時点で、CWDの人獣共通感染症リスクに関して更なる評価を行う必要性を示すデータは承知していない。即ち、「非常に低いリスク」という評価結果を維持する。
・欧州委員会(EC)の要請を受け、欧州食品安全機関(EFSA)は、CWDに関する包括的な意見書を2回にわたり公表している(Phase I及びII)。これらは、欧州においてCWDが初めて確認されたことに関するものであった(EFSA、2017;EFSA、2018)。2017年の意見書(phase I、2017年1月公表)では、サーベイランス、動物への健康影響及び公衆衛生上のリスクに焦点が置かれた。2018年の意見書(Phase II、2017年12月公表)では、CWDの診断手法及び現時点で利用可能な手法の妥当性という重要なテーマが主旨であった。
・全体として、CWDが関連する動物衛生及び公衆衛生リスクに関する評価を巡っては、EFSAの意見書とVKMの評価は合致している。VKMは、自らが公表したCWDに関する評価結果を見直すべき新たな情報は承知していない。
地域 欧州
国・地方 ノルウェー
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) ノルウェー食品及び環境に関する科学委員会(VKM)
URL https://vkm.no/download/18.2467a4fd161230b4ac9c790e/1519807287197/CWD%20%E2%80%93%20statement%202018.pdf
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