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資料管理ID syu04990530470
タイトル 欧州疾病予防管理センター(ECDC)、EU全体でのリステリアサーベイランスの結果、多くの集団感染が検出されていなかったことを公表
資料日付 2018年8月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州疾病予防管理センター(ECDC)は8月20日、EU全体でのリステリアサーベイランスの結果、多くの集団感染が検出されていなかったことを公表した。
 欧州連合(EC)における集団に属する重症のリステリア症患者の半数以上が現行のサーベイランス体制では早期に検出されてはいなかったことが、Eurosurveillance最新号の論文に公表された。リステリア症疫学に関する全ゲノムシークエンシング法を用いた広範な調査が実施され、この手法はEU全体で実施された時には、複数国での集団感染症のより迅速な検出に繋がり、調査期間を最大5か月減らすことができるであろう。
 本研究はECDCがまとめたもので、2010~2015年の間に27か国のListeria monocytogenesのヒト分離株2
,726株を分析している。50%にわずかに満たない患者は散発性であり、残りの半分は感染小集団に分けられた。患者の約3分の1は1か国以上でしばしば数年間起きている小集団感染の一部と確認された。しかしながら、EUでは2016年はたった2件、2015年は5件しかリステリア症集団感染は報告されていないことから、多くの集団感染は検出されずにきたことが判明した。
 EU全体でリステリア症患者を特性分析するのに全ゲノムシークエンス法を用いることは、各国レベルで疫学調査を行うのに比べて、感染小集団の検出の速度を最大5か月短縮できることが判ったと著者は述べている。感染小集団の検出がより速くできることで、同一の共通の食品感染源による更なる患者の発生を防ぐことができる可能性がある。
 リステリア症は比較的稀な疾病だが、2008年以降EU/欧州経済領域(EEA)各国で深刻な食中毒として報告患者数は増加している。2016年は2
,536人の患者が報告され、その内の247人が死亡している。
 当該研究では、L. monocytogenesの越境による感染小集団の拡散及び集団感染発生のより早い発見に最も適した型別の手法も明示している。
 Eurosurveillance(Volume 23
, Issue 33
, 16/Aug/2018)掲載の当該論文「Retrospective validation of whole genome sequencing-enhanced surveillance of listeriosis in Europe
, 2010 to 2015」は以下のURLから入手可能。
https://eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2018.23.33.1700798
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
情報源(報道) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
URL https://ecdc.europa.eu/en/news-events/listeria-surveillance-new-eu-wide-study-reveals-most-outbreaks-remain-undetected
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