食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04910260104
タイトル Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR):「バイタルサイン:2006~2017年米国における新たな多剤耐性微生物の封じ込め及び耐性機序」
資料日付 2018年4月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)のジャーナルMorbidity and Mortality Weekly Report(April 6
, 2018 / 67(13);396-401)に掲載された論文「バイタルサイン:2006~2017年米国における新たな多剤耐性微生物の封じ込め及び耐性機序(Vital Signs: Containment of Novel Multidrug-Resistant Organisms and Resistance Mechanisms)、著者Kate Russell Woodworth
, MD(CDC、米国)ら」の概要は以下のとおり。
1.背景
 医療の場における新興の薬剤耐性制御への取り組みは、経時的に発展してきた。1980年代に基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBLs)が介在する広域スペクトル抗菌薬に対する耐性が出現した際、感染拡大を遅らせるための的を絞った介入策が広く推進されることはなかった。一方で、カルバペネム系抗生物質に対する耐性を付与するカルバペネム分解酵素(カルバペネマーゼ)を持つ腸内細菌が出現した際には、方向性を持った管理の取組みが推奨された。これらの異なる取組みによって、2つの病原体の拡散に差が生じた可能性がある。CDCは、変化の生じた可能性を、強化された薬剤耐性検出での初期の発見及びカルバペネム耐性を制御するために開発された介入策に基づく管理方策と共に評価した。
2.方法
 2006~2015年の米国医療安全ネットワークからの感染データを分析して、基質特異性拡張型セファロスポリン(ESBL表現型)に非感受性、又はカルバペネム(カルバペネム耐性腸内細菌、CRE)に耐性である幾つかの病原体の年間の変化の割合を算出した。CRE及びカルバペネム耐性緑膿菌(CRPA)の試験結果も報告されている。
3.結果
 ESBL表現型の腸内細菌の割合は年当たり2%減少した(リスク比[RR] = 0.98、p <0.001)。一方で、CREの割合は年当たり15%減少した(RR = 0.85、p <0.01)。2017年1月から9月まで、カルバペネマーゼ検査がCRE4
,442分離株及びCRPA 1
,334分離株について行われ、それぞれ32%及び1.9%がカルバペネマーゼ産生株であった。これを受けて、無症状保菌者を特定するために1
,489人についてスクリーニング試験を行い、171人(11%)が陽性であった。
4.結論
 腸内細菌感染に関連したCRE株の割合は、ESBL表現型株の割合より低く、時間経過(年単位)に伴う低下率もCRE株の方が大きかった。この違いは、感染拡大を遅らせるために実施された制御の取組みが、ESBL産生株に対してよりも、CREの方がより厳しく監督されていることで説明できるかもしれない。増加する検出と新興する薬剤耐性菌の脅威に対する積極的な初期対応は、更なる感染拡大を遅らせる可能性がある。
5.その他、主要な結果
?2017年CDCは、新規の多剤耐性微生物に迅速に対応するための新たな取組みについて概説した。このアプローチでは、たとえ1新興薬剤耐性病原体の1分離株であっても、医療施設及び公衆衛生当局が対応するよう促している。
?2017年1月から9月に薬剤耐性ラボネットワークによって実施されたカルバペネム分解酵素(カルバペネマーゼ)検査で、カルバペネマーゼ産生分離株の中で221株(15.5%)が、KPC(Klebsiella pneumoniae carbapenemase)型カルバペネマーゼ以外のカルバペネマーゼを発現していた。カルバペネマーゼは細菌に最も強力な薬剤の一種であるカルバペネム系薬剤への耐性をもたらす。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6713e1.htm?s_cid=mm6713e1_w
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