食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04880590149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、科学的評価における不確実性分析に関するEFSAの手引書の背後にある原則及び方法に関する科学的意見書を公表 (メラミン事例研究 3/13)
資料日付 2018年1月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月24日、科学的評価における不確実性分析に関するEFSAの手引書の背後にある原則及び方法に関する科学的意見書(2017年11月15日採択、235ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2018.5122)を公表した。概要は以下のとおり。

4. 附属書A ― メラミン混入の事例研究 (p. 96~108)

A.2 メラミン混入事例の紹介 (p. 96~97)

 この要請は緊急の助言(要請を受けてから5日後に公表)を求めるものであったため、EFSAの声明書では、メラミンの毒性の検証や耐容一日摂取量(TDI)の設定は行われなかった。その代わりに、EFSAの声明書では、以前の食品科学委員会(SCF)が食品接触材料という観点から設定した0.5mg/kg体重/日のTDIを採用した(European Commission
, 1986)。メラミンの主要標的器官は腎臓である。腎障害発症の時間尺度に関する不確実性があるため、EFSAは、メラミン混入製品の反復喫食により起きる可能性がある影響などメラミンへの比較的短期間にわたるばく露により考えられる影響を考慮し、このTDIを用いた。

 EFSAの声明書(2008年)における評価では、複数の方法で不確実性と変動性(ばらつき)に対処した保守的な(訳注:より安全側に立った)決定論的計算が用いられた。即ち、(1)SCFがTDIの算定において使用した評価係数(これに関する根拠資料は欠損していたが)の使用すること、(2)混入食品がEU域内に輸入されたと仮定し、それらの食品の喫食者に焦点を当てること、(3)個別食品の喫食者又は2つの混入食品を組合せたものの喫食者について二者択一のシナリオを用いること、(4)3つのばく露パラメータについて平均値又は中央値の推定量及び高位の推定量を用いること、(5)推定短期ばく露量とTDI(生涯にわたるばく露量について保護するもの)を比較すること、である。

 このEFSAの声明書では、検討したシナリオでの推定ばく露量は、欧州における成人及びビスケットの喫食量が平均的な小児の健康に懸念に引き起こさない、と結論づけられた。混入濃度が最も高いワーストケースシナリオにおいては、粉乳を高濃度で含有するミルクトフィー(訳注:砂糖、水飴、バター等を煮詰め、冷まして固めた菓子)、チョコレート又はビスケットの一日喫食量の多い小児はTDIを超え、そのような混入ビスケット及びチョコレートの両方を喫食する小児はTDIを3倍以上超える可能性がある。しかし、EFSAは、そのような高濃度のばく露シナリオが欧州で起きるかどうかについて、その時点では不明であることに留意した。

A.3 この事例研究で用いる評価の論点の明確化 (p. 97~98)

 本文書の事例研究を準備する際に、EFSAの声明書(2008)の諮問事項に「メラミンを含有する乳及び乳製品を含有する又は原料として製造されたビスケット及び菓子類(特にチョコレート)などの複合食品の喫食により欧州の喫食者に考えられる(ワーストケースの)ばく露量を(中略)評価することが適当である」という文言が含まれたことに留意した。これにより、意思決定者は、実際のワーストケース、すなわち、ばく露量が最も多い欧州の喫食者に関心があることが示されている。

 2008年の声明書には、ビスケット及び/又はチョコレートを喫食する成人及び小児について別々の評価が含まれた。例証目的のため、以下の例を、小児とチョコレートに限定する。オリジナルの声明書において検討された単一食品のシナリオの中で、この小児とチョコレートの組合せが推定最大ばく露量を示したためである。

 これに基づき、不確実性分析のため1番目の論点を以下のように明確化した。即ち、メラミンが混入した中国製粉乳の含有チョコレートの喫食に由来するメラミンへの、喫食量の多い欧州小児の考えられるワーストケースにおけるばく露量は、健康影響に基づく指標値を超えるか、もし超える場合は、どの程度か、である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2018.5122/pdf
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