食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04860380149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品に用いるヒドロキシアントラセン誘導体類の安全性に関する科学的意見書を公表
資料日付 2018年1月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月23日、食品に用いるヒドロキシアントラセン誘導体類(hydroxyanthracene derivatives)の安全性に関する科学的意見書(2017年11月22日採択、97ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2018.5090)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、(1)ヒドロキシアントラセン誘導体類の安全性に関する科学的意見を出すこと、(2)健康への有害影響に係る懸念が生じない一日摂取量について助言を提供すること、を依頼された。ヒドロキシアントラセン誘導体は、様々な植物種において天然に存在し、腸機能を改善するため食品に使用される化学物質群である。
2. ANSパネルは、ヒドロキシアントラセン誘導体類へのばく露と、遺伝毒性影響及び発がん性影響との間に考えられる関連性に関する利用可能な科学的データを検証した。
3. ANSパネルは、現在利用可能なデータに基づき、エモジン(emodin)、アロエエモジン(aloe-emodin)及び構造関連物質のダントロン(danthron)がin vitroでの遺伝毒性のエビデンスを示していることに留意した。また、アロエ抽出物も、恐らく抽出物中におけるヒドロキシアントラセン誘導体類の存在によりin vitroでの遺伝毒性が示されている。更に、アロエエモジンは、in vivoでの遺伝毒性が示され、また、アロエ全葉抽出物及び構造類似体のダントロンは発がん性であることが示された。疫学的データにより、緩下剤(その幾つかは、ヒドロキシアントラセン誘導体類を含有している)の一般的な使用と関連した結腸直腸がん(colorectal cancer)リスクの増加が示唆された。
4. ANSパネルは、抽出物において考えられるアロエエモジン及びエモジンの存在を考慮し、(1)レイン(rhein)(※)についてのデータのような反対の具体的なデータがない限り、ヒドロキシアントラセン誘導体類には遺伝毒性及び発がん性があるとみなすことが望ましい、(2)不確実性はあるものの、ヒドロキシアントラセン誘導体類を含有する抽出物には安全性の懸念がある、と結論づけた。ANSパネルは、健康への有害影響に係る懸念が生じないヒドロキシアントラセン誘導体類の一日摂取量について助言を提供することができなかった。

※訳注:レインは、欧州連合(EU)薬局方に含まれるダイオウ(rhubarb)調製物の標準化のため基準として用いる物質である。ショウヨウダイオウ(Rheum palmatum L)、ダイオウ(Rheum officinale Baillon)若しくはそれらの交配種の乾燥した地下部位の全体或いは部分又はそれらの混合物は、EU薬局方に記載されている医薬品「 (rhubarb)」の規格を遵守するため、レイン(乾燥生薬)換算で、最低含有率2.2%のヒドロキシアントラセン誘導体類を含んでいなければならない。(本文p. 17の「Rheum spp. Rhubarb」を参照)
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2018.5090/pdf
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