食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04800440149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、鳥インフルエンザに係る科学的意見書を公表
資料日付 2017年10月16日
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分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月16日、鳥インフルエンザに係る科学的意見書を公表した(233ページ、2017年9月14日採択)。
 以前の欧州連合(EU)域への高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAIV)の侵入の大半が野生の渡り鳥によるものであった。EU内で相当な数の野鳥集団が感染した時にウイルス増幅及び拡散が起きたであろうことを示す数理モデルモデルが開発された。野鳥集団においては低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAIV)もHPAIVと同様の最大の有病率に到達しているかもしれないが、家きん農家のLPAIV感染リスクはHPAIVのそれに比べて低いと推測されている。野鳥経由以外でAI侵入の無視できないリスクがあるものは殆ど特定されていない。群内の鳥の有病率はLPAIVよりもHPAIVの方が高いと評価されている。極めて稀なケースで、LPAIV内部でのHPAIVへの変異によってHPAI集団発生が起きていることが証明されているが、現在の知見ではこれが起きるとすればいつかを予測することはできない。
 鶏及び七面鳥(gallinaceous poultry)では、疑われる臨床症状や死亡の届出によるパッシブ・サーベイランスがHPAI集団発生の早期検出に最も効果的な手法であることが確認されている。アヒル及びガチョウ(anseriform poultry)での効果的なサーベイランスは、疑われる臨床症状や死亡の届出によるパッシブ・サーベイランスと共に、死亡状態で発見された鳥の血清学的サーベイランス及び/又はウイルス学的サーベイランスプログラムを行う必要がある。
 血清学的サーベイランスは、個々の農家レベルでのLPAI集団発生の早期警戒には不適当であるが、LPAIV感染した農家の小集団を追跡するのには効果的であるかもしれない。野鳥でのアクティブサーベイランスがHPAIV検出に非常に効率が悪いのに反して、野鳥の死亡がHPAIV感染に関連している場合、パッシブ・サーベイランスはHPAIVサーベイランスでは効果的な手法である。
 専門家は、鳥インフルエンザウイルス(AIV)が家きん農家に侵入する可能性を減らす具体的な防疫手段の実施の効果を推定し、強調する。特別な効果的な防疫手法を選択、実施し維持する上で人々の勤勉さは極めて重要である。
 食品として供される生鮮、冷凍、非加工肉類及び卓上卵については、認可を受けた第三国が限定的なこと、証明書の要件、及びEUでの残飯給餌の禁止から、これらの製品を通じての商業用家きん類へのばく露によってHPAIVが侵入する可能性は極めて低い。
 EU内の移動では、と場及び臨床症状の親鳥群での獣医師検査及び残飯給餌の禁止から、HPAI侵入の可能性は起こりにくいと考えられるが、これらの製品は量が多いため商業用家きん類へのばく露を抑制するのが最も重要な制御段階である。
 LPAIについては、鳥がウイルス血症になるのは稀なため、肉類及び卓上卵に高濃度のウイルスが含まれることはなく、肉類による(感染)経路は関連性が考えられない。また、卓上卵の媒介リスクも極めて可能性が低い。罹患動物をフードチェーンに入れないことが確保されている食品安全規則、及び提供される製品は食品衛生規則に則った加熱調理がされていることから、これらの食品は公衆衛生上無視できるリスクと考えられている。
 当該意見書は以下のURLから入手可能。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.4991/pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4991
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