食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04750010301
タイトル 論文紹介:「アポE欠損マウスにおけるアテローム性動脈硬化に関する無機ヒ素、メチル化ヒ素化合物及びアルセノべタインの影響並びに3価ヒ素メチル転移酵素(As3MT)を介したメチル化の役割
資料日付 2017年7月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives (Vol.125
,No.7
,2017年7月)に掲載された論文「アポE欠損マウスにおけるアテローム性動脈硬化に関する無機ヒ素、メチル化ヒ素化合物及びアルセノべタインの影響並びに3価ヒ素メチル転移酵素(As3MT)を介したメチル化の役割(Effects of Inorganic Arsenic
, Methylated Arsenicals
, and Arsenobetaine on Atherosclerosis in the apoE-/- Mouse Model and the Role of As3mt-Mediated Methylation)、著者L.F.N.Silva (Lady Davis Institute for Medical Research
, McGill University
, カナダ)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:ヒ素は、3価ヒ素メチル転移酵素(As3MT)による一連の酸化的メチル化反応を経て代謝され、メチル化された中間代謝物を生成する。ヒ素へのばく露は、アテローム性動脈硬化のリスクを増加させることが知られているが、ヒ素のメチル化及びAs3MTの寄与は不明確のままである。
 目的:筆者らの目的は、メチル化されたヒ素の中間代謝物がアテローム生成に促進的(proatherogenic)であるかどうか、As3MTによるヒ素の体内での変換がヒ素により増大するアテローム性動脈硬化に対して必要かどうかを明らかにすることである。
 方法:筆者らは、飲用水により無機ヒ素、メチル化ヒ素化合物又はアルセノべタインにばく露させた後、アテローム性動脈硬化のプラークサイズ及び組成を比べるためにアポE欠損マウスモデルを利用した。また、筆者らは、As3MTの介在による体内代謝物が無機の亜ヒ酸塩のアテローム生成の促進作用に必要かどうかを調べるために、アポE欠損及びAs3MT欠損であるダブル無効化(knockout)マウスを作成した。
 更に、プラークの存在する細胞株のin vitroでの培養において、As3MTの発現及び機能を調べた。最後に、無機ヒ素にばく露した後、アテローム性動脈硬化を引き起こす様々な種類の細胞において、As3MTの介在するメチル化の寄与を明らかにするため、骨髄移植試験を行った。
 結果:筆者らは、アルセノべタインではなく、メチル化されたヒ素化合物がアテローム生成に促進的であり、As3MTがヒ素の活性酸素種の誘発及びアテローム性動脈硬化を促すために必要であることを見出した。重要なことには、As3MTは、多数のプラークが存在する細胞において、発現し機能していた。
 結論:まとめると、今回の知見は、As3MTがヒ素の心血管系の毒性を促進するように作用することを示し、酵素機能と関連するヒトAs3MT一塩基多型により、ヒ素にばく露している多くの人のアテローム性動脈硬化の発症のリスクを予想できる可能性を示唆する。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL https://ehp.niehs.nih.gov/ehp806/
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