食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04580020301
タイトル 論文紹介:「七面鳥肉中のニタルソン、無機ヒ素及び他のヒ素化合物:2014年の米国マーケットバスケット検体に基づく、ばく露及びリスク評価」
資料日付 2016年10月13日
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分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives (2016年10月13日電子版)に掲載された論文「七面鳥肉中のニタルソン、無機ヒ素及び他のヒ素化合物:2014年の米国マーケットバスケット検体に基づく、ばく露及びリスク評価(Nitarsone
, Inorganic Arsenic
, and Other Arsenic Species in Turkey Meat: Exposure and Risk Assessment Based on a 2014 U.S. Market Basket Sample)、著者K.E.Nachman(Department of Environmental Health Sciences
, Bloomberg School of Public Health
, Johns Hopkins University
,米国)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:ヒ素を含んだ家きん用医薬品であるニタルソンの使用は、結果として無機ヒ素及び他のヒ素化合物への摂食由来のばく露を生じる可能性がある。ニタルソンは2015年に米国市場から撤退したが、他の国々での使用は継続している可能性がある。
 目的:七面鳥肉の摂食者におけるヒ素化合物に関するニタルソンの影響及びヒ素へのばく露を明らかにし、2015年の米国での撤退前のニタルソンを処置された七面鳥肉の摂食による発がんリスクの増加を推定すること。
 方法:米国の3都市で購入した七面鳥肉中の総ヒ素、無機ヒ素、メチルアルソン酸、ジメチルアルシン酸及びニタルソン量を測定し、表示の種類及び購入した月により比べた。成人及び生後4か月から30か月の乳幼児の一日ヒ素ばく露量並びに成人の七面鳥肉の摂食者の発がんリスクを推定するため、七面鳥肉の摂食量を米国国民健康栄養調査(NHANES)により推定した。
 結果:ニタルソンの使用を止めていない通常の生産者からの七面鳥肉は、抗菌剤を使用していないオーガニックの肉と比べて、無機ヒ素及びメチルアルソン酸量の増加した平均レベルを示した。即ち、オーガニックの肉中では、無機ヒ素量が0.39μg/kg及びメチルアルソン酸が1.54μg/kgであるのに対して、通常の生産者からの七面鳥肉では、無機ヒ素量が0.64μg/kg及びメチルアルソン酸が5.27μg/kgであった。ニタルソンの使用を止めた通常の生産者からの七面鳥肉では、無機ヒ素量が0.33μg/kg及びメチルアルソン酸が0.28μg/kgであった。測定可能なニタルソンを含んだ検体では、最も高い平均値である無機ヒ素量が0.92μg/kg及びメチルアルソン酸量が10.96μg/kgであった。
 ニタルソン量は、3月の検体に比べて10月の検体でより高く、夏季に使用量が増えたことによるものと思われる。ニタルソン禁止の方針(policies)と対比して、方針を知らない通常の業者からの検体における平均無機ヒ素濃度に基づき、体重80kgの成人の生涯に渡る毎日の摂食量及び最新の発がんのスロープ係数により推定すると、全ての七面鳥肉の生産者がニタルソンを使用したとすると、結果として100万人の摂食者当たり3.1人の更なる膀胱がん又は肺がん症例を生じると、筆者らは推定した。
 結論:ニタルソンの使用は、七面鳥肉の摂食者に無機ヒ素及びメチルアルソン酸へのばく露を可能にする。今回の研究は、米国食品医薬品庁(FDA)の米国市場からのニタルソンの撤去を支持し、世界市場からの撤去を更に支持する。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/ehp225/
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