食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04480310301
タイトル 論文紹介:「妊娠期間中に測定したビスフェノールA(BPA)及びフタル酸エステルの代謝物量と子癇前症のリスク」
資料日付 2016年5月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives(2016年5月13日電子版)に掲載された論文「妊娠期間中に測定したビスフェノールA(BPA)及びフタル酸エステルの代謝物量と子癇前症のリスク((Urinary Concentrations of Bisphenol A and Phthalate Metabolites Measured during Pregnancy and Risk of Preeclampsia)、著者D.E.Cantonwine(Division of Maternal-Fetal Medicine
, Department of Obstetrics and Gynecology
, Brigham and Women’s Hospital
, Harvard Medical School
, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:子癇前症(preeclampsia、訳注:日本産科婦人科学会では2005年より妊娠高血圧症候群としている。)は、世界中で妊産婦の死亡及び罹患の主な原因である。胎盤が子癇前症の発症において中心的役割を果たしていることが知られているが、子癇前症のリスクに対する環境中の毒性物質の寄与の調査は乏しい(sparse)。
 目的:筆者らは、今回の研究において、長期に渡って測定した、妊娠期間中の尿中のBPA及びフタル酸エステルの代謝物量と子癇前症間の関連を調べた。
 方法:コホート内症例対照研究を、ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院で、2011年から前向き出生コホート研究に参加した女性について行った。この研究の一部として、子癇前症の50症例があった。尿検体中のBPA及び9種類のフタル酸エステルの代謝物量を、妊娠期間中に4回測定した。BPA及びフタル酸エステルの代謝物量について4つのグループに分け、濃度が増加したグループと子癇前症のハザード比の関連を算出するため、補正したコックス比例ハザードモデルを使用し、結果を一般住民への一般化が可能になるよう重み付けした。
 結果:補正したハザード比は、尿中のBPA及びフタル酸エステルの代謝物濃度の増加が、妊娠10週目で、子癇前症の発症と関連していた。即ち、BPAではハザード比が1.53及びフタル酸モノエチルではハザード比が1.72であった。一方、有意に高いハザード比が、全妊娠期間に渡って、全てのフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)の代謝物で見出された。これらの関連は、胎児の性別により異なった。
 結論:尿中のBPA及びいくつかのフタル酸エステルの代謝物の濃度は、子癇前症のリスクの増加と有意に関連していた。検証されるならば(if validated)、これらの結果は、子癇前症に対する環境中の内分泌かく乱物質の寄与を示唆し、この状況に関連する死亡率及び罹患率を減らすための変更可能な対策を支える(poise)。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/ehp188/
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