食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04310620492
タイトル 台湾衛生福利部国民健康署、「トランス脂肪酸ゼロが最も安心」とし、人工トランス脂肪酸の全面規制を支持する旨公表
資料日付 2015年7月26日
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分類2 -
概要(記事)  台湾衛生福利部国民健康署は7月26日、「トランス脂肪酸ゼロが最も安心」とし、人工トランス脂肪酸の全面的な使用停止(※訳注)を支持する旨公表した。概要は以下のとおり。
1. 調査結果:使用停止の規定を最も多くの市民が支持
 世界保健機関(WHO)は2025年までにトランス脂肪酸の使用を完全に停止する目標を掲げている。台湾では2008年から食品の包装にトランス脂肪酸の含有量を表示するよう義務付けているが、多くの市民が食品の選択・購入時にトランス脂肪酸の表示を見ていない。更に、量り売り食品の多くにはトランス脂肪酸が含まれている。このため、食品の包装上にトランス脂肪酸含有量を表示するだけでは市民はトランス脂肪酸の摂取を避けられない。WHOが各国の政策に対して行った研究報告では、表示の義務や広報の強化では人工トランス脂肪酸の悪影響を効果的に避けることができず、トランス脂肪酸の使用を完全に停止することが最も有効であることが示された。
2. 人工トランス脂肪酸、偽装油より有害(省略)
3. 市民は健康的な食品を重視するが、表示を見る人は半分に満たない
 2008年6月、台湾健康医院学会理事長で現在は国民健康署署長の邱淑?は全民健康基金会と共同で、台湾の5つの地域(台北市の大安区、文山区、万華区、嘉義県の大林鎮、雲林県の北港鎮)の20歳以上の成人を対象にトランス脂肪酸に対する認知度を調査した(有効回答数1
,532人)。また、国民健康署は2015年2月から3月にかけて、同様のアンケート用紙を用いて、上記の5つの地域及び全国の18歳以上の成人を対象に「2015年市民のトランス脂肪酸に対する認知度及び食習慣に関する調査」を実施した(5つの地域における有効回答数は1
,522人、全国における有効回答数は1
,101人)。その結果、食品を選択・購入する際に、食品が健康に与える影響を重視する市民は2008年の89.6%から2015年には94.9%(全国では94.2%)に増加した。トランス脂肪酸を知らないとした市民は2008年の63.7%から2015年には32.8%(全国では36.0%)に減少した。依然として約三分の一の市民がトランス脂肪酸を知らないと答え、食品の健康への影響を重視していながらトランス脂肪酸に対する認識が不足していることが示された。また、トランス脂肪酸に関する政府の広報に満足している人は2割強だった(5つの地域で23.3%、全国で21.7%)。
4. トランス脂肪酸は嫌われる、市民の8割がトランス脂肪酸を一切使用していないと謳う店を選ぶ
 調査によると、気に入った店の食品にトランス脂肪酸が含まれていることが分かったら買うのを控えると答えた市民は2008年の86.3%から2015年には90.8%(全国も90.8%)に増加した。また、トランス脂肪酸を一切使用していないと謳うパン屋(菓子店)があれば、その店の方を好むとした人は2008年の77.9%から2015年には79.6%に増加した(全国では79.8%)。これらのことから、食品事業者がトランス脂肪酸の使用を避ければ、消費者の購買意欲を高めるだけでなく、健康も保証することができると邱所長は呼びかけている。さらに、トランス脂肪酸の不使用は食品の風味に影響を与えない。かつて実験的にトランス脂肪酸の使用を止め、他のものに替えたファストフード業者がいたが、消費者は全く気付かなかった。
5. 「トランス脂肪酸ゼロが最も安心」、政府に最も望むこととしてトランス脂肪酸の使用停止を挙げる市民は43%
 調査によると、最も多くの市民が政府にトランス脂肪酸の管理政策の強化を望んでおり、政府の管理体制に対する意見として首位を占めたのは2008年が「大衆への広報・指導」(32.2%)だったのに対し、2015年は「トランス脂肪酸の使用停止の規定」(5つの地域で43.3%、全国で43.0%)が首位となった。トランス脂肪酸の使用停止は既に世界の潮流になっており、国外における証拠、台湾市民の希望のいずれもがトランス脂肪酸の使用停止こそ健康に対する悪影響を防げるということを後押ししている。市民の健康のため、同署は人工トランス脂肪酸の全面的な使用停止という世界保健機関の目標を支持している。
 アンケート結果は以下のURLから入手可能。
http://www.mohw.gov.tw/CHT/Ministry/DisplayFile.aspx?url=http://www.mohw.gov.tw/MOHW_Upload/doc/104+07+26%e5%9c%8b%e6%b0%91%e5%81%a5%e5%ba%b7%e7%bd%b2%e6%96%b0%e8%81%9e%e7%a8%bf%e9%99%84%e4%bb%b6_0050995002.pdf&name=104+07+26%e5%9c%8b%e6%b0%91%e5%81%a5%e5%ba%b7%e7%bd%b2%e6%96%b0%e8%81%9e%e7%a8%bf%e9%99%84%e4%bb%b6_0050995002.pdf
※訳注:「トランス脂肪酸の全面的な使用停止」は原文に忠実に和訳したが、「部分水素添加油(PHOs)の全面的な使用停止」を指すと思われる。米国食品医薬品庁(FDA)は6月16日、部分水素添加油(PHOs)をGRAS(Generally Recognized as Safe:一般に安全であるとみなされている)成分ではないとする最終決定を発表した。PHOsは加工食品中の人工トランス脂肪酸の主要な食源となっており、これを加工食品から除去することで、年間数千件もの心臓発作・死亡を予防することができるとされている。
 また、WHOは9つの物質を対象に2015年までの削減目標を掲げており、この9物質には塩、砂糖、トランス脂肪酸等が含まれている。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾衛生福利部
情報源(報道) 台湾衛生福利部
URL http://www.mohw.gov.tw/CHT/Ministry/DM2_P.aspx?f_list_no=7&fod_list_no=5314&doc_no=50995
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