食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03990570343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、ノルマンディー地方カルバドス県で2012年に発生したA型肝炎流行の調査報告を公表
資料日付 2014年2月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は2月20日、InVS機関誌衛生監視報告(Bulletin de veille sanitaire:BVS)、ノルマンディー地方版、No.11、2014年2月号でカルバドス県(Calvados)リジュー市(Lisieux)で2012年に発生したA型肝炎流行の調査報告を公表した。概要は以下のとおり。
 2012年11月6日~12日にリジュー市住民4人がA型肝炎で入院した。これらの患者間の関係は不明であった。この地方でこの時期に複数のA型肝炎が同じ時期に発生したことから、共通の感染源があることが疑われ、調査が開始された。
 A型肝炎過去治療データ調査(recensement retrospectif)を含む疫学調査から男性患者6人及び女性患者1人の計7人がこのアウトブレイクに関係していることが明らかになった。患者年齢中央値は20歳(11~29歳)。症状は黄疸(7人中6人)、無力症(7人中5人)、嘔吐・発熱(7人中4人)である。
 患者は、感染拡大期にファーストフードの1店舗に行っていたことが判明し、これが唯一の共通感染源であることが疑われた(7人中6人)。患者同士は何の関連性もなく、また周囲にA型肝炎患者は存在していない。摂取された食品は調理済み肉と生野菜を使ったサンドイッチであった。
 その後2人が二次感染していることが明らかになった。2人は男性で、年齢は17歳と32歳、同じファーストフードの店に行っており、このうちの1人は周囲にA型肝炎患者がいた(調査の初発患者の1人)。
 このファーストフードの従業員が、店の開店前の月に、妻と子ども2人でモロッコに旅行している。これらの子どもたちは当該ファーストフードにしばしば来ており、台所の隣のベッドと玩具が置いてある部屋で過ごしていた。
 初発患者7人のうちの6人の検体が国立レファレンス・センターで分析検査され、当該ファーストフード従業員の子どもから分離されたウイルス株と類似株であることが判明した。
[結論]
・患者の時間的空間的グループ化により共通の感染源が示唆される(9人中8人がファーストフード店と関係している)。
・感染源は、当該ウイルスが残存していなかったので、特定されなかった。
・食品の取扱いがA型肝炎ウイルス(HAV)伝播リスクとなっている。
・カルバドス県の県民保護局が最低限の衛生規則が順守されていないこと及びこの不衛生がHAV伝染の原因であることを認めた。
・当該ファーストフード従業員が旅行したモロッコはHAV汚染国である。
・HAV株の分析検査で分離株がモロッコからの輸入ウイルス株と遺伝子プロファイルが同様であることを明らかにした。
・7歳以下の子どもはA型肝炎に罹患しても一般的に無症状である(70%)。
 (InVSの)地域圏疫学調査局はリジュー市のA型肝炎のアウトブレイクはファーストフードの従業員(料理人)又はその家族が感染源であると仮定するに至った。
 この事例は、地域圏保健局が適切な管理行政(患者周囲に感染すること及びアウトブレイク拡大防止のためのワクチン接種や隔離)を実施するためには、感染源調査において学際的専門知識が必要であることを示すものである。
 報告書(14ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.invs.sante.fr/content/download/84667/310631/version/12/file/bvs_normandie_11_novembre_2014.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/Publications-et-outils/Bulletin-de-veille-sanitaire/Tous-les-numeros/Normandie/Bulletin-de-veille-sanitaire-Normandie.-n-11-Fevrier-2014
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