食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03790900475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、食品の微生物リスクについて、特に新興疾病に対する監視を継続すると発表
資料日付 2013年4月1日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は3月29日、食品の微生物リスクについて、特に新興疾病に対する監視を継続すると発表した。
 食品を汚染する主要な病原体は、厳しいサーベイランスと管理対策の対象となっている。食品中の病原体の検出方法及びサーベイランス手法は欧州連合(EU)の法律やフランス国内法で規定されている。しかし、監視の目は食品の新興病原体にも向けられる必要がある。
 ANSESは2012年、振興病原体であるE型肝炎ウイルス(HEV)とコレラ菌以外のビブリオ属菌について調査研究を行った。これらの調査研究報告書を公表する機会に、ANSESは食品の微生物リスクについて、ANSESが既に出している勧告を考慮するよう注意を促すものである。
1.HEV、情報の重要性
 HEVは急性肝炎の主要病原体である。フランスで調査した患者は、一般的に衛生状態の悪い国々で感染したことが知られている。しかし2004年、海外渡航歴のないフランス人に初めてHEV感染症例が複数観察された。複数の集団E型肝炎患者が2008年と2009年にフランス南東部で発生し、生の豚レバー製品摂取と肝炎の関連が明らかにされ、豚がHEVの媒介動物であることが明確に特定された。ANSESはこのリスクについて幾つかの評価書を出しており、検出方法の開発に貢献している。
2.腸炎ビブリオ、サーベイランスを要する細菌
 保健当局の関心を引いているが、規制がかけられていないもう一つの病原体が腸炎ビブリオである。海の環境にいる微生物で、生や加熱不十分な貝類や魚の喫食で腸炎を引き起こす。コンマ状に湾曲した形態のこの細菌は海浜環境に広く生息している。二枚貝、甲殻類及び魚類の通常の細菌叢の一部を形成している。感染症状は大半が腸炎で、稀に敗血症性ショックを引き起こす。
3.フランスにおける集団食中毒(CFTI)
 フランスにおいてCFTIやある種の食品由来疾病(リステリア症など)は、診断した医師による届出が義務付けられているが、今なお食品由来疾患の実際の患者数を把握することは困難である。フランスにおける食品由来感染症による患者数と死亡者数に関する報告書(2000~2002年)は、実際の患者数が非常に過小評価されていることが明らかになった。年間当たりの実際の患者数は230
,000人と推定されるのに対し、届出のあった患者数は12
,000人のみである。
 2009年フランスにおいては、1
,255件のCFTIが届け出られており、患者数は14
,000人で、死者は9人であった。確定及び推定された食中毒の原因では多い順に、黄色ブドウ球菌産生毒素(ブドウ球菌エンテロトキシン)(総件数の31%)、次いでサルモネラ属菌(同20%)であった。届出のあったCFTI総数のうちの42%は、原因が特定できていない。
 HEVに関するリスク評価書は以下のURLから入手可能(2013年2月17日付け、38ページ)。
http://www.anses.fr/fr/documents/BIORISK2012sa0012.pdf
 腸炎ビブリオに関するリスク評価書は以下のURLから入手可能(2012年12月26日付け、85ページ)。
http://www.anses.fr/fr/documents/BIORISK2010sa0301Ra.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/fr/content/risques-microbiologiques-dans-les-aliments-la-vigilance-reste-de-mise-notamment-vis-%C3%A0-vis
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