食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03671210208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、食品の放射線照射に関するファクトシートを公表
資料日付 2012年9月28日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は9月、食品の放射線照射に関するファクトシートを公表した。概要は以下のとおり。
 食品の放射線照射(50ヵ国以上で食品安全、食品保存又は検疫措置に用いられている)は、イオン化エネルギーの発生源に食品を暴露するという処理である。放射線照射は、食品加工業者に、より一層安全な食品処理代替手段を提供する。例えば、加工業者は、ハーブ及び香辛料に対し化学的処理に替えて放射線照射を行うことで発芽を抑制し、害虫を殺滅することができる。又は、地域間での取引や外国から輸入された食品に伴われてくる望ましくない害虫を駆除するために放射線照射を使用する場合もある。
 数十年にわたる世界中の研究で、食品の放射線照射は、食品の殺菌、貯蔵期間の延長、及び害虫駆除の安全で効果的な方法であると判明している。食品照射は、世界保健機関(WHO)/ 国際連合食糧農業機関(FAO)合同委員会、欧州委員会食品科学委員会(SFC)(訳注:EFSA(欧州食品安全機関)の前身)、米国食品医薬品庁(FDA)、英国上院科学委員会及びオーストラリア・ニュージーランドの専門家によって徹底的に検討された。
1.食品が放射線照射された場合にどうなるか?
 放射線照射された食品は放射能を帯びることにはならない。照射処理が終了した時点で、エネルギーは食品中に残存しない。放射性コバルト60のガンマ線は、食品に放射能をあらしめるほど十分なエネルギーをもたない。また、食品はエネルギー源と接触しないので、放射性物質によって汚染されることはない。放射線照射による食品の化学組成の変化は微小である。変化の多くは、昔からの方法で加熱調理又は保存される場合に起こるのと似ている。
 特定の食品の放射線照射は特定の目的に対してのみ許可されている。すなわち、安全でない又は食用に適さない食品を浄化するために照射を用いてはならない。
2.食品への放射線照射により、特有の有毒化学物質が生じないか?
 食品への放射線照射の過程で多くの化合物が生成される可能性はある。しかし、これらの化合物のほとんどは放射線照射食品に特有のものではなく、天然に食品中に低濃度で存在する又は他の加工処理(例えば熱処理)を通して形成されるものである。
 例えば、2-アルキルシクロブタノン類(2-ACBs)は、脂肪を含む食品が放射線照射された場合に生成される新規化合物であると考えられていた。2-ACBsは標準試験ではない毒性試験で影響を示したとの報告をした研究者もいる。このことが照射食品の安全性に関する懸念の原因となった。しかし、FSANZの最近の評価によると、2-ACBsは、いくつかの非放射線照射食品(カシューナッツなど)に天然由来で存在する。最近の科学的エビデンスに基づく2-ACBsに関するレビューでは、放射線照射食品中の2-ACBsは消費者の健康リスクにはならないと結論づけている。
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/foodirradiation/
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