食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03620850295
タイトル 国際連合食糧農業機関(FAO)、メラミン、魚介類、メロン、乾燥イチジク及び食品表示に関する規制を強化する旨を公表
資料日付 2012年7月4日
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概要(記事)  国際連合食糧農業機関(FAO)は7月4日、メラミン、魚介類、メロン、乾燥イチジク及び食品表示に関する規制を強化する旨を公表した。概要は以下のとおり。
 国連の食品基準策定機関は、全世界の消費者の健康保護のために液状の乳幼児用調製乳中のメラミンの最大レベルを含む新たな規制を設けることに合意した。採択されたその他の方策は、魚介類、メロン、乾燥イチジク及び食品表示に関する新たな食品安全基準に対処している。
 FAO及び世界保健機関(WHO)の協働によるコーデックス委員会は国際的な食品安全基準及び品質規格を設定し、消費者へのより安全かつより栄養のある食品の推奨を世界規模で行っている。コーデックス規格は多くの場合、国内法の根拠及び各国間の食品貿易における基準提供の役割を担っている。
1. メラミン
(1) 高濃度で致死量となるメラミンは乳幼児用調製乳及び粉乳などの食品製品中のたん白質含有量を見かけ上増加させるために違法に使用されてきた。メラミンに汚染された乳により乳幼児が死亡及び発病した。コーデックス委員会は2年前に、メラミンの最大量として乳幼児用調製粉乳1mg/kg、並びにその他の食品及び動物飼料2.5mg/kgを採択した。同委員会は今回、液状の乳幼児用調製乳0.15mg/kgの規制値を設定した。
(2)メラミンは食品分野以外でも、皿及びフォークなどの製造に使用されている。新たな規制は、各国政府にとって、検出されたメラミンレベルが避けられない汚染であり健康に問題ないものなのか、或いは意図的に混入されたのかの判断が可能になり、消費者保護の一助となる。                   
2. 乾燥イチジク及びアフラトキシン
 かびから産生されるマイコトキシン類に属するアフラトキシンは、有毒で発がん性があることが知られている。ドライフルーツ、ナッツ類、スパイス及びシリアルなどの製品に、不適切な保存状態の場合に高レベルで含まれる。コーデックス委員会は、試料での詳細な試験方法と共に、アフラトキシンの安全最大限度を乾燥イチジクで10μg/kgとすることに合意した。
3. メロン
(1)カットメロンの人気上昇に伴い健康問題が持ち上がってきている。露出状態の果肉は細菌の温床となり得る。カットメロンは命を脅かすサルモネラ属菌及びリステリアの発生と関連性があるとされている。
(2)同委員会は以下のことを推奨している。すなわち、カットメロンはラッピング又は包装してできるだけ早く冷蔵庫に入れる、運送時は4℃以下を保つ、収穫後はできるだけ早く冷却又は冷蔵し、カットや皮むきに使用する包丁を定期的に消毒する。
4. 魚介類とウイルス
(1)魚介類、特にムール貝及びカキなどの軟体動物に関する食品衛生は、食品安全の主要な懸念事項となっている。コーデックス委員会は食中毒ウイルスの管理を目的とした予防衛生方策の設定を採択した。ウイルスは一般的に細菌よりも耐性があり、糞口経路で感染した場合、二枚貝軟体動物、土壌、水及び堆積物中に何か月も居すわり続ける。ウイルスは冷凍、冷蔵、紫外線照射及び消毒では死滅しないが、熱には弱い。
(2)一般的な食品由来のウイルス性疾患はA型肝炎ウイルス(hepatitis A vuirs)及びノロウイルス(norovirus)が原因である。カキ及びムール貝などの軟体動物の生産における主要な脅威は、生育する海域の生物学的汚染であると、コーデック委員会は指摘する。
(3)したがって、生育海域の水質の確保が重要となる。ウイルスによる汚染の可能性又は証拠がある場合は、その海域の封鎖、汚染された魚介類の廃棄を、また、収獲済みのものが汚染されている場合は、喫食の前に加熱処理を行うことが推奨される。
5. 栄養表示の義務化
 コーデック委員会は全世界の食品製造業者に対して、消費者へのよりよい情報提供を目的に、製品に栄養成分を表示することを推奨している。当該推奨は、WHOの「食事、運動、健康に関する戦略」に準ずるものであり、世界規模での健康的な食の推進に向けた大きな一歩である。コーデックス委員会は49年目を迎え、7月2日~7日に開催された会議には184か国と欧州連合(EU)から600人が出席した。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.14/2012(2012.07.11)P4
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際連合食糧農業機関(FAO)
情報源(報道) 国際連合食糧農業機関(FAO)
URL http://www.fao.org/news/story/en/item/150771/icode/
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