食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03571570369
タイトル 台湾行政院衛生署食品薬物管理局、一般向けの週刊情報「薬物食品安全週報」を発行
資料日付 2012年3月2日
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分類2 -
概要(記事)  台湾行政院衛生署食品薬物管理局は3月2日、一般向けの週刊情報「薬物食品安全週報」の第337号を発行した。本号の掲載内容は以下のとおり。
1. ラクトパミンのリスクを科学的に評価
 昨今、「ラクトパミン」と「痩肉精」という名詞がメディアや世間を騒がしているが、「ラクトパミン」は「痩肉精」の一種であり、「痩肉精」とは「β受容体刺激薬」(βagonist)の俗称である。たん白質の合成を促進する効能があり、飼料転化率を増加させ、動物の赤身肉を増やし脂肪を減らすことができる。このため、動物用医薬品として使用され、飼料中に添加される。ラクトパミンの管理に関する専門家会議の内容等がメディアで大きく取り上げられたことから、「ゼロ検出」の声も多くあがっている。衛生署はメディア報道や各界からの訴えを重視し、以下のように説明する。
(1)「ラクトパミン」は飼料添加物であるため、毒性試験に関するデータは全て動物実験で得られたものであるが、これは動物用医薬品及び農薬の評価の仕方と同じである。ラクトパミンは1999年から畜産に応用されるようになり、これまで、肉を喫食した消費者が中毒になったとの報告はない。
(2)現在のところ、ラクトパミンを禁止薬として規定に明文化している国は欧州連合(27か国)、中国、台湾である。米国は現在100か国以上に牛肉を輸出している。
(3)WHO/FAO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、一日摂取許容量(ADI)を設定する際、動物における毒性試験データの他、ヒトにおける試験結果も参考にしている。消費者の安全を保障するため、ヒトにおける試験で得られたNOEL値を安全係数50で除した値をADIとしている。米国、日本、豪州等の国々が動物試験の結果から算出したADIもJECFAが算出した値と類似している。
(4)JECFAは動物用医薬品の残留基準を評価する際、その暴露評価では薬物自体及びその代謝物の総和を考慮している。衛生署が設定したラクトパミンの検査方法も薬物自体及びその代謝物を含めたものであり、健康リスクを低く評価するようなことはない。
2. 「ゼロリスク」と「ゼロ検出」
 我々の日常生活において、リスクはあらゆるところに存在する。重要なのは、リスクを合理的な範囲内で制御し、危害の発生程度を軽減することである。「ゼロリスク」は存在せず、「受け入れ可能なリスク」(acceptable risk)のみ現実に即している。
 「ゼロ検出」については、感度の高い検査機器及び方法を用いれば、検出限界は非常に微量なレベルになる。しかし、検査機器の選択がコストや時間に関係するだけでなく、検査結果も行政処理の側面に関係する。検査機器の精度及び技術の向上に伴い、市民に更なる安全を保障するため、食品薬物管理局も検査方法の改良を続け、最も精度の高い検査を行い厳しくチェックしていく。
3. 昨年の規定違反広告事例、6割近くが「食品」
 食品薬物管理局が2011年1月から12月までに、医療機器、医薬品、化粧品、食品を対象に違反広告の監視を行ったところ、製品別では食品が59.8%(514件)と最も多かった。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署食品薬物管理局
情報源(報道) 台湾行政院衛生署食品薬物管理局
URL http://www.fda.gov.tw/files/publish_other/藥物食品第337期.pdf
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