食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06220520149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、欧州におけるD型インフルエンザウイルスの循環に関連した新興の脅威を評価するための統合的アプローチの開発に関する外部機関による科学的報告書を公表
資料日付 2024年2月6日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は2月6日、欧州におけるD型インフルエンザウイルスの循環に関連した新興の脅威を評価するための統合的アプローチの開発に関する外部機関による科学的報告書(30ページ、2024年2月1日採択、doi: 10.2903/sp.efsa.2024.EN-8641)を公表した。概要は以下のとおり。
 最近の研究で、オルソミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)の新しい属であるD型インフルエンザウイルス(IDV: Influenza D virus)が同定された。このウイルスは、豚や牛などの家畜に感染し、A型インフルエンザウイルスのヒトへの伝播のモデル動物として採用されるフェレットにおいて、効率的に複製・伝播することが示されている。
 IDVに関する本提携助成金プロジェクト(Flu-D project)は、EUの科学的な評価能力と国際競争力の向上させるためのEUレベルでの能力構築の必要性に取り組んだものである。プロジェクトでは、6つのEU加盟国(ベルギー、フランス、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、スウェーデン)を代表するパートナー機関の間で、分野横断的な協力を推進した。
 入手可能な抗体検査手法により、パートナー研究機関において信頼性の高いD型インフルエンザの診断が可能であることが示された一方、分子診断システムにおいては、いくつかのプライマー/プロトコルの調整が必要であった。欧州の畜牛の血清学的結果では、D型インフルエンザウイルスが地域流行性(enzootic)であることが示唆され、また参照抗血清を用いて作成された抗原地図により、遺伝的クラスターと一致する2つの主要な抗原クラスターが示された。ウイルスの多様性については、新たなウイルスの移入が確認されただけでなく、臨床的影響や交差防御レベルの違いがまだ十分に理解されていない新しい遺伝子再集合株が発見されており、いまだ未解明である。国や家畜群への畜牛の導入を介したIDVの定量的リスク評価モデル(QRAM)が開発され、いくつかの緩和措置(検査戦略、ワクチン接種/バイオセキュリティなど)を含めた改良が行われた。さらに、農場の防御に関するバイオセキュリティレベルを推定する革新的なツールが開発され、予備試験が実施された。
 当該プロジェクトは、アイデアやデータの共有、コンソーシアム間のトレーニング、また将来的な共同プロジェクトに関する展望を含めた欧州におけるD型インフルエンザネットワークの持続可能性にもつながるものとなった。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8641