食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05650670149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのフルクトホウ酸カルシウム(calcium fructoborate)の安全性を評価した科学的意見書を公表
資料日付 2021年7月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月5日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのフルクトホウ酸カルシウム(calcium fructoborate)の安全性を評価した科学的意見書を公表した(5月25日採択、PDF版22ページ、DOI: https://doi.org/10.2903/j.efsa.2021.6661)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養、新食品、及び、食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのフルクトホウ酸カルシウム(calcium fructoborate)について科学的意見を表明するよう求められた。
 化学合成により生産される当該新食品は、最大2.9%のホウ素、平均4.7%のカルシウム、及び、84.2%の果糖を含有する。最大用量を220mg/日(最大ホウ素摂取量6.4mg/日)に設定した、妊婦及び授乳婦を除く一般成人集団を対象とする食品サプリメントとしての市販が意図されている。
 フルクトホウ酸塩(fructoborates)は、果物、野菜、ある種のナッツ及びマメ科植物に天然に含有され、動物細胞に自然に吸収される。ホウ酸は、委員会規則(EC) No 1170/2009に規定される、食品サプリメント製造用に許可されているホウ素の一形態であり、炭酸カルシウムは、規則(EC) No 1925/2006に規定される、食品サプリメント製造用に許可されているカルシウムの一形態であり、結晶果糖は、食品及び飲料の栄養性甘味料として使用されている。申請者は、当該新食品は、米国及びカナダにおいて17年以上にわたり食品サプリメント(216mg/日)として販売され、消費されていると主張している。
 バックグラウンドの食生活と当該新食品に由来するホウ素の合計摂取量は9.6-9.9mg/日の範囲にあり、デフォルト体重を70kgとする場合、最大0.14mg/kg体重/日に相当する。この数値は、許容一日摂取量(ADI)である0.16mg/kg体重/日の範囲内である。
 消化器系環境を模倣した条件において、当該新食品は完全に加水分解され、NDAパネルは安全性評価と関連するホウ素毒性を検討した。
 NDAパネルは、当該新食品の遺伝毒性に関して懸念はないと考える。
 13週間ラット試験において当該新食品により誘発された影響は、動物試験においてホウ素化合物処理により誘発された毒性学的所見と一致する。精巣上体と脳の重量比が最も関連性の高いエンドポイントとして特定され、導出されたリファレンスポイント(reference point)は、最低モデル平均BMDL10値の529mg/kg体重/日である。この値は14.8mgホウ素/kg体重/日に相当し、ADIである0.16mgホウ素/kg体重/日を確立するために使用された臨界無毒性量(critical no observed adverse effect level、9.6mgホウ素/kg体重/日)よりも高い。それ故、NDAパネルは、当該新食品の本評価において、現在のホウ素に対するADIを適用した。
 NDAパネルは、当該新食品・フルクトホウ酸カルシウムは提案された用途及び用量において安全であると結論する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6661