食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05390190149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、基本物質としてのホエイの認可申請に関する欧州連合(EU)加盟国及びEFSAの協議結果を公表
資料日付 2020年5月27日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は5月27日、ぶどうの木及び野菜における殺菌剤としての植物保護における用途拡大に関して、基本物質としてのホエイ(whey)の認可申請に関する欧州連合(EU)加盟国及びEFSAの協議結果(2020年5月15日承認、39ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2020.EN-1868)を公表した。概要は以下のとおり。
 ホエイは2016年5月、欧州議会及び理事会規則(EC) No1107/2009第23条の規定に従って、温室内におけるきゅうり、ズッキーニ、かぼちゃへの殺虫剤としての植物保護における用途に対して認可された。
 Institut Technique de l'Agriculture Biologique (ITAB)からぶどうの木及び野菜における殺菌剤としての植物保護における用途拡大に関して、基本物質としてのホエイ(whey)の認可申請があり、欧州委員会の要請を受けたEFSAは、EU加盟国との協議を実施した。
 本テクニカルレポートはその協議結果を要約し、EFSAの科学的意見を提示する。
 ホエイは多くの加工食品及び動物飼料中に添加物として使用される。最初の認可申請は、ぶどうの木、きゅうり、ズッキーニ、かぼちゃにおけるうどんこ病、及びトマト黄化葉巻病への殺菌剤としての用途に関していた。今回の用途拡大はぶどうの木、野菜、ガーデニング及びトマトへの噴霧による葉への施用である。
 ホエイの使用による健康懸念の可能性は、最初の申請を評価(2015年 EFSA) した際に既に特定されたとおり、ラクターゼ(訳注:乳糖分解酵素)活性が低い患者の乳たん白質への食品アレルギー及び乳糖不耐性に由来する。
 ぶどうの木及びトマトにおける申請用途に関して、施用は結実期前までの成長段階において意図されている。果実中の残留物は、施用されたホエイの残留物が結実の際に葉部に存在する場合の汚染に限られる。しかしながら、時間の経過にともなう細菌による分解を前提にすることは考えられるが、環境中のホエイの安定性及び分解の時間に対応する情報が提出されなかった。用途のパターンを考えると、消費者に地域的に販売されるぶどうの葉のように直接施用される作物においてかなりの量のホエイ残留物の存在の可能性が排除できない。適切に表示されなければ、いかなる条件においても脆弱な集団に関する健康懸念は容易に除外できない。
 申請に含まれている情報は、いかなる環境ばく露も結論するには不十分である。ほ場での用途が申請され、ぶどうの木への施用は機械による広範な噴霧を含む可能性がある。したがって、温室における用途に限定されている現行の基本物質の認可に比べて、用途拡大はより高い環境ばく露を起こす結果となる。しかしながら、2015年10月のEFSAのテクニカルレポートは既にぶどうの木への使用を含めたほ場での用途を検討したことに留意すべきである。
 ホエイに関する標的外の生物へのハザードに対応する情報は利用可能であった。高い濃度のホエイは水生生物及び汚水処理に対していくつかの有害影響を及ぼすことが判明した。申請された用途の結果として環境中でそのような高い濃度に到達するとは考えにくい。しかしながら、環境中の分解の項で特定されたデータギャップにより、定量的なリスク評価が最終化できなかった。
 
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1868