食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu05320010301 |
タイトル | 論文紹介:「ヒ素は、接着斑キナーゼを介したアクチン動態の変化を通して血小板形態変化を誘発させ、血小板反応性の増加に寄与する」 |
資料日付 | 2020年1月31日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | Toxicology and Applied Pharmacology(Vol.391 ,2020年3月15日)に掲載された論文「ヒ素は、接着斑キナーゼを介したアクチン動態の変化を通して血小板形態変化を誘発させ、血小板反応性の増加に寄与する(Arsenic induces platelet shape change through altering focal adhesion kinase-mediated actin dynamics , contributing to increased platelet reactivity)、著者K.Kim , KM.Lim (College of Pharmacy , Ewha Womans University , 韓国)ら」の概要は以下のとおり。 世界中の飲用水における環境汚染物質の1つであるヒ素は、ヒトにおいて心血管疾患(CVDs)を増加させることが明らかになっている。それらの中で、血栓症は多くの疫学上のエビデンスのある、ヒ素へのばく露と関連する主な有害影響を表す表す。血小板凝集は血栓形成において極めて重要な段階であるが、ヒ素のみでは凝集を誘発せず、ヒ素で誘発される血栓形成の基本的メカニズムは不明確なままである。 今回、筆者らは、ヒ素が、血小板の反応性を増加させる、血小板活性化の主な事象である収縮及び偽足突出といった血小板の形態学的変化を誘発することを明らかにした。亜ヒ酸は、新たに分離されたヒト血小板において、明らかに血小板形態変化を誘発した。注目すべきは、亜ヒ酸は、接着斑キナーゼ活性を抑制し、次にRhoAが活性化され、LIMキナーゼの活性化を通してアクチン集合を変え、続いてコフィリンの不活性化を起こした。ヒ素で誘発された血小板形態変化は、トロンビンに対する感受性及びアデノシン二リン酸(ADP)誘発凝集を増加させると考えられる。 まとめると、筆者らは、ヒ素が、血小板の反応性を活性化刺激の状態にし、最終的には血栓形成の増加に寄与する接着斑キナーゼを介したアクチン動態の変化を通して、血小板の細胞骨格変化及び形態変化を誘発することを明らかにした。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | その他 |
情報源(報道) | Toxicology and Applied Pharmacology(1月31日電子版) |
URL | https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0041008X20300363?via%3Dihub |