食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05280130149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品接触材料中で使用するフタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ブチルベンジル(BBP)、フタル酸ビス(2-エチルへキシル)(DEHP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)及びフタル酸ジイソデシル(DIDP)のリスク評価の更新を公表
資料日付 2019年12月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月10日、食品接触材料中で使用するフタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ブチルベンジル(BBP)、フタル酸ビス(2-エチルへキシル)(DEHP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)及びフタル酸ジイソデシル(DIDP)のリスク評価の更新を公表した。概要は以下のとおり。
 摂食由来の推定ばく露量の平均及び高摂取群の値は、科学文献の存在量データとEFSAの包括的データベースを組み合わせることにより得られた。最も多いばく露量は、DINPで見られ、平均及び高摂取群で、それぞれ、0.2~4.3μg/kg体重/日及び0.4~7.0μg/kg体重/日であった。フタル酸エステルへの摂食由来のばく露量に、プラスチック製食品接触材料からの移行がどのくらい寄与しているかについての結論を導き出すには十分な情報がなかった。毒性学的データのレビューが、主に生殖毒性への影響に的を絞って行われた。
 「食品接触材料、酵素及び加工助剤に関するパネル」(CEPパネル)は、全てのフタル酸エステル類について、2005年のように、同じ臨界影響において個々の耐容一日摂取量(TDI)を導出した。即ち、生殖毒性への影響に対して、DBPは0.01mg/kg体重/日、 BBPは0.5mg/kg体重/日、及び DEHPは0.05mg/kg体重/日である。肝臓毒性への影響に対して、DINPは0.15mg/kg体重/日、及びDIDPは0.15mg/kg体重/日である。
 CEFパネルは、DEHP、DBP及びBBPの生殖毒性への影響における胎児のテストステロンの減少といった妥当性のある共通のメカニズムに基づき、相対効力係数(relative potency factors)を導入する基礎としてDEHPを指標化合物とし、これらフタル酸エステルに対しグループTDIを設定することが適当であると見なした。CEFパネルは、DINPが肝臓毒性への影響よりも約3倍の用量において胎児のテストステロンへの影響もあることに留意し、したがってDEHP等価物換算で50μg/kg体重/日に設定したグループTDIに含めて保守的と見なした。
 DBP、 BBP、 DEHP及び DINPの総摂食由来ばく露量は、平均及び高摂取群で、それぞれ、0.9~7.2μg/kg体重/日及び1.6~11.7μg/kg体重/日であった。したがってワーストケースシナリオにおいて最大でもグループTDIの23%である。グループTDI に含まれないDIDPについては、摂食由来のばく露量は、常に0.1μg/kg体重/日を下回ると推定された。したがって150μg/kg体重/日のTDIをはるかに下回る。
 今回の評価は、最も感受性の高いグループを含む全ての年齢の欧州住民に対するものである。CEPパネルは、限られた委任(mandate)の範囲及び特定された不確実性に基づいて、5種類のフタル酸エステル類の最新の評価が、個別でもグループでも、暫定的に留められると見なした。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5838